un deux droit

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2018-01-01から1年間の記事一覧

『顧客ファースト』の欺瞞

顧客ファースト。あるいは、お客様第一。こういう言葉を臆面もなく標榜する企業を私は信用していない。もちろん一個人が己の信念として心のうちに秘めておく分にはどうぞご自由に、と思う。しかしそれをわざわざ会社のホームページや社長の挨拶など顧客の見…

トピックに乏しい子育て

子育てで記事を書くのは難しい。子育ての日常はあまりに淡々としたもので、ありのままを書けば退屈だ。我が子を可愛らしいと思う感情やリア充っぷりの報告はあまりにも個人的なもので、他人からすれば鬱陶しい。かといって、毎深夜起こされて授乳とおむつ替…

養子という選択肢

「私、不妊治療始めたんです。」久々に再開した友人とのランチで、のっけから先制パンチ。まぁよくあることだよね、と平然とした顔で受け止めたつもりだが動揺が隠せたか定かではない。私はその友人が妊娠し、中絶した過去を知っている。それが今度は不妊治…

同期の子の名前

久しぶりにLINEを開くと、会社の同期に子供が生まれたという報告を見つけた。その書き込みには、ご丁寧に子の名前まで載せてある。火偏の漢字が入った、なんとも攻撃的な二文字。感想がうまく出てこない。一言で言うなら「あちゃー」である。1人で抱えきれな…

父親は急に止められない

これから書くことは嫉妬である。先にそれを記しておく。誰に対してか。それは自分以外の父親に対してだ。何に対してか。それは父親でありながら好き勝手に飲み歩けることに対してだ。事の始まりは2年前。長女の育児休業開けを機に地元の父親サークルに所属し…

『育役(イクエキ)』という言葉を作りたい

深夜4時。いつものように夜泣きで起こされ、粉末ミルクを溶かし、飲ませながら5分弱座ったまま制止。 また寝に入ったら今度はおむつの交換。これでぐずらなければおつとめ終了。また床に就くことを許される。 眠気で朦朧とする中、唐突に頭に浮かんだのは「…

スピリチュアルに引き込まないでくれ

会社を辞めた同期の女性からメッセージが来た。田舎に数日泊まって自己開示させられるワークショップを企画していて、それに参加しないかというお誘いだ。彼女が会社を辞める前は互いに愚痴を言い合い相談に乗ったりする仲ではあったものの、こういう誘いを…

育児をしながらどうやって自分の時間を確保するか

時間が経つのが異常に早い。 最後にブログを更新してから約2ヶ月が経ってしまっていた。その時間の経過に気付かぬほど幼児と乳児との生活は慌ただしい。 専ら子育てと家事に従事することになって3ヶ月。今思う率直な心境は、自分の時間を持てるということ…

育児による蓄積疲労

第二子が生まれて一ヶ月が経った。 第一子のときの要領をまだ記憶していて、オムツ替えの最中におしっこをされても、着替えをさせた直後に吐かれてまた着替えさせる羽目になっても、驚きも憤慨もなく日常茶飯事のこととして「はいはい」と済ませることができ…

人生の縮図とも言えるガチャ系ゲーム

私はガチャ系ゲームが好きである。課金は絶対したくないので大概2週間から1ヶ月ほどで飽きるのだが、一年に一度は無性にやりたくなる。なぜ自分は時折衝動的にこの手のゲームに手を出してしまうのか、それは、少し大げさな言い方になるが、人の一生を一つの…

金足農業に託す思い

今週は育児休業自体を休業している。夏の甲子園、高校野球から目が離せないのだ。ギリギリのところで勝ちを拾い続け、ついに決勝までたどり着いてしまった金足農業。決勝の相手はラスボス感半端ない大阪桐蔭。ここまで、エースの吉田君を主人公にした漫画と…

『普通の投資』を始めるところだった

昨日久々にchikirinの日記を開けた。http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/touch/20180810一通り読んだ後に自分の親指は、検索窓に『ネット証券 おすすめ』と入力していた。とりあえずランキング1位のSBI証券のページを開き、口座の開設方法を調べたところ、マイ…

食わざる者働くべからず

杉田水脈議員の批判をした小野田議員のツイッターで、義務さえ果たせば権利を主張して良い、という発言があり、これまた問題視されている。私は、これこそ今の政権与党や経団連やその他日本の権力側にある方々に共通する価値観だなぁと妙に納得してしまった…

自己啓発を経営者が語る勿れ

どこぞの偉い人が言ったありがたい格言を無邪気に引用して自分の会社の従業員に説くありがたくない経営者がいる。そう、うちの社長だ。自分が感化された考え方や哲学を他人に強要する『自己啓発』経営は、その狙いとするところが相手に伝わらないという意味…

新聞記者という職業

大学の先輩と飯を食ってきた。彼は全国紙の新聞記者をやっており、転勤で私が住む街にやってきたのだ。共通の友人の近況や最近の仕事の調子など、雑多な話を小一時間ほどしてきた。話をしていて気になったのは、話題がひたすら「事実の共有」になっていたこ…

思い出補正のゲームたち

今日のハンターハンター芸人見てから、昔ハマった漫画に想いを馳せ、なぜかそこから転じてハマったゲームのことを思い返して止まらなくなったので、思い出せる限りのプレイ履歴を書き出して消化することにする。・スーパーマリオUSAじいちゃんにヨッシーのた…

会社と社会

仕事の腕前は半人前のくせに、給料だけは一丁前の中高年社員。 こんな人間はどの会社にもいるだろう。 私の上司も多分に漏れず、環境変化に対応するアップデートを怠ったために客先で通用しなくなったお荷物社員だ。 不活性な中高年は人件費の無駄以外の何物…

街角に虹は輝く

女子高生の制服を着た坊主姿の青年が颯爽と歩いていた。3ヶ月前には親しげに腕を絡めるおじさん2人にも遭遇した。LGBTIについて当事者でない人間があれやこれやと思いを巡らせ、適切な対応が見出せずに手をこまぬいているうちに、当事者は少しずつだが確実に…

民主主義は言ったもん勝ちか?

面倒臭くて攻撃的な言説を撒き散らすことで、穏健な人が口を噤み、議論を避けることを仕向け、結果的に自分の意見が一定の地位を占有することに成功している人間がいる。そういう奴に限って、『民主主義的』なプロセスを踏んだ、と踏ん反り返る。反論を述べ…

青春はイタい

駅構内でイチャつく高校生カップルとすれ違った。どちらも純朴そうな風貌で、そのことがかえって嘆かわしさを増幅させる。親御さんが見たら落胆するだろうなぁ…なんて思いを馳せている時点で、随分じじくさくなったなぁと思う。きっと娘がいるせいでもあるだ…

無関心の恐ろしさ

今朝、妻が「金日成の前って誰がやってたんだろね」と一言。うーん、阿部信行、と言って通じるはずもなく、その前は日本が占領していたんだよ、と添えておいた。ふーん、と妻は興味なさそうに応答をした。この調子だと、GHQの間接統治も知らなさそうだ。歴史…

男に生まれてよかった

長い3連休だった。 妊娠4ヶ月と半ばにして、妻のつわりはピークを過ぎたようだ。 しかし、食欲は依然として無く、腹痛と腰痛に苦しみ、基本的に安静にしている。 そのため、ほとんどの家事と育児が自分の仕事になっている。 妻に無理して家事や育児を頑張っ…

妻のつわりがひどい

つわりの恐ろしさを初めて知った。とにかく吐く。何も食べてないのに吐く。ひどい時は30分に1回は吐いている。昨日2週間ぶりに一度も吐かないですむ、という平穏な日が訪れたところだ。 最初の1週間は朝食が食べられなかった。ご飯もダメ、パンもダメ、フル…

今日見たいい事

電車に乗っていた。ある駅でたくさん人が降りた。自分は二人がけの席が空いたので座ることにした。ふと、通路を挟んで向かい側の、ちょうど同じように空席になったばかりの二人がけの席に目がいった。座席には定期パスのようなものが落ちていた。おそらく今…

働き方改革の本質

働き方改革。それは残業制限、副業解禁、ダイバーシティ、高度プロフェッショナル制度と、様々な切り口で語られるが、どれも本質的なことに触れていないと感じている。私の思う働き方改革の本質は、自分が『働くこと』の価値や意味を決定する権利と義務を自…

『最低賃金』をどう捉えるか

下書きのまま9か月も放置されていたものをいまさらアップする。 ――― 2017.4.15 最低賃金を時給1500円以上にするためのデモがあったと朝日新聞に載っていた。 http://www.asahi.com/sp/articles/ASK4H46FSK4HUTIL00T.html そのニュースに対するコメントで支持…

笑えなかったタイキック

今更ガキ使の年末特番の話。 ベッキーへのタイキックが笑えなかったのは、単に女性だからひどいという話ではない。 暴力行為が見世物として成立するためには、暴力の受け手が、暴力行為を受けても違法性がないと社会的に認識されている属性(格闘家とか芸人…