un deux droit

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ビューティフル・マインド

妻が、昔のラッセル・クロウが好きだったというので気まぐれで観てみた、タイトル以外何も知らなかった作品。「ナッシュ均衡」というこれまた名前だけは聞いたことがあるゲーム理論の生みの親で、ノーベル経済学賞を受賞した数学者であるジョン・ナッシュの半生を描いた作品。本当に何の予備知識もなかったので、中盤まではミステリーとしても面白い。
この映画はある意味ラブロマンスであるとも言える。人が人を愛する時、その実、相手の何を愛しているのか。人柄や性格、価値観はその人が世界をどう認知しているかによって形成される。その認知が丸ごと歪んでいることが発覚した場合、私の愛した人間は実在しなかったということになるのではないか?認知が根本から矯正された人間は、もはや私の愛した人と同一人物とは言えないのではないか?私はこの作品を、ナッシュの妻アリシアの絶望と葛藤がメインテーマであるとして鑑賞した。最近はノンフィクション物が一番面白いな。