un deux droit

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子どもを授かる理由

風呂に入っている時、そもそも何で自分は子供を欲しくなったんだろうと回想した。

 

多分、家事と子育てにどっぷり浸かり、自分の身が自由にならないことへの鬱憤がたまってきたのだろう。抱っこしたまま家事をこなすという、手と頭が塞がった状態で消費できる余暇といえばテレビくらいだ。日常を彩るための選択肢の少なさに嫌気がさしたのかもしれない。

 

子どもが欲しいと思った直接的なきっかけは、上司がDINKSだったことだ。

40過ぎて子供がいない、というのは、側から見て自由でもあった。

残業もダラダラといつまでもやってるし、出張も行き放題。自分の給与の倍はもらっているので金に余裕はある。夕食は奥さんといつも飲み歩いてるし、旅行もしょっちゅう行っている。それでいてマンションも購入したようだ。

私はその楽勝な人生をみて、味気なさを覚えた。

例えが貧相だが、もし彼の人生がロープレだったら、あまりにもシナリオがスカスカな気がしたのだ。

仲間も増えない、イベントが発生しない、新しい街もダンジョンもない、トラブルも倒すべきボスもない、それでいてレベル上げも終わり装備品も資金も潤沢にある状態で、ひたすら街の外の草原を徘徊し雑魚キャラを掃討するだけの日々。

自分はそのクソゲー人生に耐えられる勇気がなかった。いや、上が詰りきったこの会社では、給与も地位も上がらない彼以上のクソゲーになる可能性が高い。かといって転職してがつがつ働く野心もない。子どもと共に歩む人生の方が、紆余曲折あってもやりこみがいのある人生になると直感で思ったのだ。

 

その原点に立ち返ると、この4年ちょっとはイベント満載の激動の日々だった。2つ目の街に行くまでに90時間プレイするくらいのてんこ盛り。レベルはまだ10。全然先に進まない。

それはそれで誤算だったけれども、子どもを授からなければ至らなかった境地、考えなかった事、得られなかった視点、出会わなかった人、育たなかった能力、味わうことのなかった葛藤が山ほどある。有形の財産は目減りする一方だけど、無形の財産は限りなくある。はず。そう思い込んで、明日も子どもにもみくちゃにされよう。