un deux droit

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流行りのビジネス用語に御用心

会社の来期方針説明会件、来期人事の発表があった。事前に新規事業計画の提言や、営業成果のアピールやらできる工作はしたが、何一つ考慮されず来期も平社員が確定した。顧客にどのような価値をどれ程提供したかより、社内の人間の支援にどれだけ力を割いたかということが露骨に評価されていた。顧客の評価より社内の評判。新しい顧客、新しい商材、新しい市場には価値を見出さない。過去の成功をひたすら拡大再生産することだけを願う。そうすれば新しいことを覚える負担もなく、古株が常に先行者利益を常に享受できるから。営利企業の姿勢としては自殺行為だと思うが、一貫性のある清々しい人事ではあった。
そんな「守旧」を社是とするゾンビ企業に、カスタマーサクセス本部なるものが新設される、という冗談みたいな発表があった。トップは某役員をカスタマーにしてサクセスしてるオバハン。実績を買われての大抜擢だろう。さてお手並み拝見、と方針に耳を傾けると、彼女はカスタマーサクセスの意味するところを説明する際、「当社のサービスを買えば買うほど顧客はサクセスしている」というとんでもない定義を振りかざした。それはこちら側のサクセスでは…栄養ドリンクだって「飲めば飲むほど元気になれる!」みたいな一時関数的な頭の悪い宣伝文句は打たないのに…ましてや弊社は組織コンサルティングの端くれである。簡単に言えば組織のお医者さん。企業の不具合を発見し、治療を施し、健康になったらば、本来お世話にならない方が良い類の事業である。それを「使えば使うほど」とは、死に体の組織に延命治療を施して植物状態にし、延々と病室代を貪るようなものだ。決して完治させるわけでもなく死なせるわけでもない、寄生虫のような病院もどきを目指している。そんな馬鹿な話が読めない顧客がいるはずもないので早晩大コケするだろう。その責任はきちんととって、さっさと辞めてほしい。彼女こそがこの会社の寄生虫だ。