un deux droit

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切符を切られました

ささやかにでも光が当たると、自らに泥水を浴びせて「つまらぬものですが」とお目汚しをし、人払いをして、アンダーグラウンドにこもりたくてたまらなくなる偏屈な性分でございます。

てなわけで、お一つ恥さらし。

先日、スマホをいじりながら自転車を漕いでいると、警察官に背後から声をかけられた。すみません〜、こういうの渡してるんですよ〜、大変な事故になることが多いので〜、とビビッドな色の紙を見せられる。警察のご厄介になったことがない小心者の私は、突然のことにアレが縮み上がってしまったが、罰金などはないとのこと。かわりに炎天下で長々と講釈を受ける。警察官も暑い中職務を全うされていて感服する。事故を起こして誰かを傷つける前に声をかけてもらえて良かったです。小心者なのでもう横着しません。

講釈のあと、身分を証明できるものはありますか?と問われる。ん?と思ったがとりあえず逆らってもいいことはなさそうなので素直に見せる。すると住所を記録させた。ギリギリ犯罪者未満なのに、犯罪者扱いされた気がして傷つく。まあ犯罪者なのだけどお目溢ししてもらったという方が正しいか。ギリギリ犯罪者。何かしらの警察のデータベースに残るのだろうか。

何に使われるかわからない個人情報を明け渡すのってすごく嫌。え?罰金ないんすよね?なんで記録されなきゃならないんすか?警告するだけが目的ならその紙渡すだけで十分じゃないすか?と喉元まででかかったが堪える。ここで屈辱に甘んじることで、多くの善良とは言わないまでも平凡な人間は二度とこんな思いをするまいと、同じ過ちで誰かに加害する未来を防いでもらっているのだ。そして、ここで我慢できない人間は正式に要注意人物としてマークされることで一線を越えることを抑止させられるのだ。その意味では、不要な住所の収集は犯罪抑止に効果てきめんである。そう自分に言い聞かせる。

これで解放されるかなと思いきや、「防犯登録されてます?」と次の質問が来た。盗難車両の可能性をチェックされているらしい。またしてもその無神経さにカチンとくる。しかし警告票をもらうような素行のやつがチャリパクしている可能性については統計的な優位性があるのだろう。つまり、私の行為はチャリパクするような倫理水準の持ち主しかしないたぐいの行為だということで、憤るなんでお門違い、ただただ自分の行為を恥じるしかない。とりあえず、防犯登録上の持ち主と一致したので、これ以上の汚名は免れた。



というわけで、この記事を見て参考になる方は参考にしてもらえたらと思いますし、参考にするも何もそんな違法行為しようとも思わない善良な市民の方は鼻で笑ってください。右側通行とかイヤホン等使用とか結構やってる人いるんじゃないでしょうか。イヤホンについては大音量かどうかをどのように判定するのか謎ですが。

犯罪者予備軍の私はこの紙を財布に忍ばせて、1日に数回嫌な気持ちになることにしました。ありがたいことにとても発色鮮やかなので、どう開いてもうっかり見えます。自身の傲慢さをたしなめるのにとても役立っております。