un deux droit

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妻と私の1on1

明日早朝からのセミナーの仕事に備えて、会場近くの宿泊先へ移動中。今回の出張に至るまで家庭内の調整、そのために起こる無数の行き違い、ルーティーンが崩れることに対する妻の苛立ちシャワーなど、本当に楽でもない週だった。明日が本番なのにもうその気力が残ってない。

昨日の爆撃があって憔悴と寝不足で枯れている私に対して、今日の午前中にトドメの1on1ミィーティングが開かれた。妻曰く「今日の私は冷静で、私たちはいつでも対等」と冒頭に宣誓したが、構図はどう見てもパワハラ上司と鬱病の部下だった。

「あなたの能力では家庭への貢献の質を落とさずにイレギュラーな仕事はこなせないのよ。そのことで家庭を不和にしたところで、あなたの会社ではまともな対価はないのよ。雀の涙ほどの出張旅費だけ。昇給もたいしてないし、ボーナスもない。ましてや出世もない。だから完全にあなたの自己満足。費用対効果悪い。そしてそもそもあなたの昇級昇格はどうでもいい。おそらくその仕事を断ってもあなたの給与や評価は下がらない。仮に下がっても年収100万ダウンくらいまでなら全然構わない。100万下がって家庭が円滑に回るなら私はそっちの方がいい。正直私の方がその100万分は効率よく稼げるし、仮にそのまま世帯年収100万下がっても生活水準は困らない。だからあなた個人の承認欲求は邪魔だから我慢して。次からは家庭のために会社で冷たい目で見られお客さんから使えねーやつと思われる苦痛に耐えて。」

こんなあけすけで緩衝材ゼロの1on1があっていいのだろうか。しかし全て事実なので仕方がない。妻の方が年収を倍稼いでいる上に私が就業時間内の仕事を制限されているわけではない。妻が担当の家事も十分にこなしてくれている私は就業時間の枠内であれば仕事に制限はないのだ。能力以上の生活水準を享受できていることにありがたみを忘れずに、慎ましく生きていく。幸運なことである反面、自分の存在価値が完全に固定されることの虚しさが消えてくれない。目的地にはあと2時間は到着しない。普段飲まないビールでも飲もう。