un deux droit

このブログには説明が書かれていません。

MENU

頭は腐り、股間は屹立する

常務♂と東京支店長♀がデキていた。

そんなひどく不愉快な話を聞いた。

常務は妻子ある身、支店長も子供はいないが夫のいる身なので、どこに出しても恥ずかしい紛うことなきW不倫である。

実力もないのに寵愛され重用されている支店長へのやっかみだろうと、最初は話半分で聞いていたが、目撃情報や数々の決定的な痕跡など動かぬ証拠が複数あるらしい。

その脇の甘さと、実は支店長の不倫が5年ぶり2度目(彼女にとって当時の上司たる部長)の再犯であることなどから鑑みて執行猶予なしの実刑判決が相当である。 

いい歳こいたおっさんとオバハンが乳繰り合ってるのを想像しただけでもキモチワルイのだが、輪をかけて罪深いなのは、常務が自分の持つ人事権を濫用していること。常務が東京の営業の実質トップで、支店長がナンバー2。1と2がデキてるとしたら、そもそも2を任命したのが1であるからして、そのプロセスに客観的な公平性を見出せる余地はない。自分の彼女を自らが率いる組織の副官に任命しているのだ。その下で働く者が自分の業務と真摯に向き合えるはずがない。あからさまにイカサマが仕込んであるポーカーにベットする奴はいない。そんなわけで支店のモラルとモラールと業績は著しく低下。離職率だけがうなぎのぼりである。それでも彼女が責任を負うことがないことだけが確定している虚しさがオフィスフロアに蔓延している。

それにしてもこのオバハン、入社した時からかなり胡散臭かった。入社以来の営業実績は極めて不透明で、すでに大型の受注が決まった案件に後乗りし、なんとなく仕事してる感出して功績を我が物顔でアピールしている。そうやって大型案件をつまみ食いして社内経歴を詐称してきた。一方で受注段階から絡ませると、顧客の話をろくに聞かずに素っ頓狂なプレゼンを繰り広げ、ポシャらせるスペシャリストだ。そのため営業からはすこぶる評判が悪い。功績はかっさらい、失敗は人に押し付ける。そんなろくでなしは普通、自然淘汰される。しかし彼女はそうならなかった。おそらくペテンを張っている自覚はあったのだろう。彼女がとっていた保険は、ペテンの被害者を色仕掛けで落とし、共犯にすることだったのだ。

前出の部長(最初の不倫相手)は、彼女の入社当時、会社で最大規模のプロジェクトの責任者だった。私はそのプロジェクトの端っこにいたので、彼の有能さと、彼に対する顧客からの絶大な信頼を肌で感じていた。

そうやって順調に進んでいたプロジェクトの3年目、奴が入社してきた。前職の経験が活きるとかで、プロジェクトの補強メンバーとしてやってきた。彼女が最初に落としたのは顧客の担当者じゃなくて、こちらの責任者だった。彼女が合流した当初から、部長は浮かれていて内心不可解に思っていたが、そのうちに2人で仲良くランチに出かけたり、ミーティング中にじゃれあったりして、部署の空気を乱し始めた。そのうち二人で豪華なホテルでディナーに興じている姿を間の悪く全国放送のグルメ番組で放映されたり、部長のマンションへ仲良く入っていく姿を目撃されたり、職場に使用済みコンドームが放置されているのが発見されたりと、モラルは加速度的に崩壊していった。

そして年度末の昇格者発表。「このプロジェクトの飛躍は彼女なしにはあり得なかった」と、部長自ら、自分自身の力で成し遂げた成果をまるまる彼女に譲り、彼女は異例のスピードで2年目にして課長に昇格してしまった。いやいやそれでいいのか部長。泥棒が侵入してきたのに、「これは私が自らの意思で譲渡した財なのだから、彼は泥棒ではない」などと被害者が加害者をかばったらこの世の秩序が狂ってしまうではないか。それとも、彼女がシモの世話をしてくれたおかげで自分はパフォーマンスを維持できましたというストレートな意味なのか。そんな私の嘆きも空しく彼女はハリボテの権勢を振るい始めた。

その1年後に彼女は部長に異例の昇格を果たし、ちょうどそのころ彼女が主導権を握ったプロジェクトは顧客から打ち切られ、男部長は全ての責任を一身に引き受けて彼女の経歴に傷がつかないようかばい、閑職へと追いやられた。女部長の方は、男部長と格が並んでしまい、これ以上の立身出世に役立たないと踏んだのか、関係は急速に冷めていった。あれから3年が経ち、男は閑職に追いやられたまま過去を愛おしみつつ余生を送り、女は次の足掛かりとなる男と寝ている。あまりに動物的過ぎて野蛮な酸味漂うオフィスは日中誰も寄り付かなくなり、若手の営業が熱心に外回りし始めたと上層部からはすこぶる評判である。その外に向いた意識達が再び内に向くことはないだろうということを私はただただ残念に思うのだった。