un deux droit

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苦情と激励

本日は1日中スマホでテキストを打ちまくっていた。文章生成能力が擦り切れ、就寝前は吐き気に苦しんだ。

午前中は、ある顧客との契約解除を営業に持ちかけて一悶着あった。
自分が運営しているサービスを利用する顧客の中で、こちらの用意した利用規約をまるで尊重せず、契約締結後になってから後出しで、こちらの想定していない運用方法、特別対応を次から次へと要求してくる者がいた。その内容がいちいち我々の運営コストを逼迫させるブラックな要求で、追加で費用を貰えればぎりぎりカスタマイズできるものと、お金もらってもできないものばかりだった。
できないと言えば企業としてのレベルが低いと嫌味を言われ、追加の費用を打診すれば追加費用を打診すること自体に営業努力が足りないと嫌味を言われる。とにかく無償の範囲でどこまでむしり取れるかをなんの良心の呵責もなく試し続けてくる。業者と顧客とはいえ、上辺だけでも対等なビジネスパートナーとして取り扱う最低限のマナーすら共有しない相手とは一秒たりとも長く付き合っていられない。そんなことをTeamsのスレッドに書き込んだ。
すると営業部長から、気持ちはわかったが、こちらにも落ち度があるかもしれないんだし、完全に関係を切らずに済むように軟着陸しようと書き込みがあったので戦争勃発。こっちに落ち度が仮にあったとして、こっちに一度さえあればどこまでもつけあがっていいと考えるような輩とはやっぱり関係を切るべきだ。純粋に顧客の取る行為が単体でアウトなのだから議論の余地はない。第一、そうやって顧客の肩を持ったり、別の問題を混入して事態の解釈をややこしくするなんてどっちの立場で喋ってんだ。お前は従業員を守る立場だろ。お前がそのスタンスでいる限り、不要な長時間労働が雪だるま式に膨れ上がるし、メンタルダウン、離職者は続発するだろう。お前がそのマネジメントをやめないのは自由だが、俺は付き合わない。以上。そういう趣旨のことを書き殴った。

そして午後、その問題の顧客に対してサービス提供を行っている提携パートナーが凡ミスを冒し、納品をすっぽかした。こじれている案件に限って私の立場が悪くなるような不運が重なる。当社のスタッフが提携先の手抜かりを詰ったり、違約金云々の話を持ち出して処罰感情に駆られている中で、罰するだけではこの問題の再発は防げない、むしろ萎縮したり、逆恨みされて、作業クオリティの下がることが容易に予見できた。そのため、私は全く別の方法を取った。日頃の貢献に対する感謝、今回のミスに対する、ミスが発生しにくい環境整備が不十分だったことのお詫び、契約打ち切りなどの処分がないことの説明、提携先が生んできた価値に対する評価、それ故イージーミスによる顧客からの評価が下がることをもったいなく思う気持ち、提携先があってこそこの事業が成り立つという使命感の刺激、今後も継続して活躍してくれることについての期待を述べた。

前者は相手の行動を変えることを目的としておらず、ただ言いたいことをいい散らかしただけだから、ものの数分でマシンガンのように書き上げることができた。しかし後者は相手の行動を変えることが目的なので、どうやったら相手が行動を変えたいと思ってくれるかを思案して、推敲を重ね、約十倍の時間をかけて書き上げた。文章を書くという行為は同じでも、そのメッセージの発信で狙う効果の違いでこんなにも労力や使う神経に差があるものか、ということを思い知る一日。