un deux droit

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管理職大量粛清の予兆

当社の来期経営方針が発表された。

その中に信じがたい一言が記されていた。


『来期からは、役職名をつけずに〇〇さんで呼び合うこととする。』


普段から「社員は家族」と広言して憚らない、家父長主義バリバリの公私混同、過干渉で、小所帯で事業部単位しかない単純な組織構造なのに、役職だけは次長・課長・係長・主任と不必要に細かい序列を作りたがる経営陣が、急に掌を返してフラットな関係にしましょう、と言い出したのだ。

年度末の社員総会では昇格者をいちいち壇上にあげては「明日からは〇〇主任じゃなくて〇〇係長と呼んでくださいね〜じゃあ練習してみましょう〜せーの!〇〇係長〜!」とコーラを強制させて、自身の人事権の行使に嬉々としていたのに…


一見悪くなさそうな施策なのだが、どうにも薄気味悪さを感じたので妻に打ち明けると、妻は確信めいた表情を浮かべ、こう即答した。


「あー、それ、四月から大量に降格者だす気だよ」


妻曰く、昨日まで部長と呼ばれていた人を急に課長と呼ばなくならなければならなくなった場合、慣れるまで当人も周囲も相当に気まずい時期を過ごさなければならない。当人は降格処分の前から士気が下がりきっているので構わない(そんなんだから降格させられる)のだが、周囲まで割りを食うのは本意でない。なのでそういった予防措置をあらかじめ講じたのだろう、との分析。

しかし、昇格降格の決まる期末の段階で、さんづけ運動をするのはあからさまだということで、半年前倒しの施策発表というわけだ。

その意図だとすると、結局自分たちの人事権に伴う責任をうやむやにしたい保身からくる施策なので大変見苦しいのだが、さらに輪をかけて見苦しいのは、社長はじめ経営陣のみは引き続き役職名で呼ぶことが但し書きされていること。自分たちだけは何が何でも敬われてなければ気が済まない。役職なんて記号にすぎませんよね、それで人の優劣決まる訳ではないですからと嘯いておいて、一番役職名にこだわってんのはてめえらじゃねーか。自分たちだけは下々の者と明確に階級差がある。そう自覚していることが露骨ににじみ出ていて少し哀れでもある。

また、業績の芳しくないことの責任は全て現場の管理職の能力不足であると決めつけ、経営陣自身の手腕が未熟である可能性については毛ほども吟味していない愚かさも救い難い。仮に全て現場のせいであったとして、管理職の任命責任は彼らにあるのだが…

そこまで突き詰めると、結局そんなくだらない奴らがでかい顔をしている組織にうかうかと入社した自分の責任でもある。その責任を受け止めなるべく関わらないことにする。