un deux droit

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銃口を突きつけるのは不甲斐ない自分にだけ

昨夜、営業メンバーのTeamsスレッドにイベントの告知があった。年に2度ある研修と懇親会を兼ねた催しだ。懇親よりのイベントだが公式のものなのでやんわりと強制参加のスメルのする憂鬱なミッション。サラリーマンなのでよほどのことがない限りニコニコして楽しそうに振る舞うことが求められる。私はウンザリした気分でカリキュラムに目を通すと、メインイベントに信じられない企画が据えられているのを確認してしまった。


「サバイバルゲーム」

である。


営業のメンバー全員で、男も女も老いも若きも関係なく、BB弾でドンパチ撃ち合うのだ。営業部長は伸び悩身を続ける営業成績に気が触れたのか、もともと潜めていた邪悪な本性をついに吐き出したのかは判らないが、センスを疑わざるを得ない。

利用するサバゲー運営会社のサイトを見ると、社員研修で採用するところは増えているらしい。チームビルディング、リーダーシップ、戦略思考の強化なとが効果として謳われている。非日常的な体験を共有することでお互いの人となりを深く知り合うことができ、本業の遂行に活きるのだそうだ。

うーむ。ビジネスを戦闘行為になぞらえてロールプレイする感覚がもう古いような気がするし、直接的に危害を加え合う交流で芽生えるスキルは有害なように思う。そしてそこで知る本性(恍惚とした表情で銃を乱射する様など)はできれば知らずに穏便に働いていたい。

サバゲーを趣味にする人がいる事自体は否定しない。人間誰しもダークサイドを持っていることも認めている。生き馬の目を抜くような剣呑なやり取りがビジネスシーンに存在することも理解している。しかしそのような不穏当な人間や社会の一面にわざわざスポットライトを当て、抉り出し、ぶつけ合うことをけしかける運動を私は嫌悪するし、そういう感性が鈍い部長や企画者のことを軽蔑するし、そんな人が要職を占めている会社にいる自分を情けなく思う。


くだくだと書いたが、とにかく私は、たとえ模造品であったとしても、人に銃を向ける経験などしたくはないんですよ。ただそれだけ。


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