un deux droit

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旧人類的な矜持

「男女共同参画白書 令和4年版」の内容が話題になっているので、一通り目を通してみた。

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/pdf/r04_tokusyu.pdf

ニュース記事だけ読んで軽々に反応するのではなく原典にあたってみると、100ページを超える大作で、話題になっている「20代独身男性デート未経験4割」の記述は、ほんのごく一部の要素でしかないことがわかる。
白書で言及されている他の内容について言及しようと思ったが、すでにメディアのプロがまとめていたので引用にとどめる。
news.yahoo.co.jp


私の関心はやはり「釣り」の思惑通り、「20代独身男性デート未経験4割」にある。国勢調査によると20代男性で独身者の割合が約7割ということで、28%の20代男性がデート未経験ということになる。結婚を望まないとか、今恋人がいないというのはわかるのだけれど、そもそも恋愛観・結婚観を形成する実践経験そのものを一度も得ていない人がかなりの人数いるらしい、ということに驚く。

どっちが良い悪いという話ではない。ただ、根本的に生物としてのプログラミングが異なっているという印象を受ける。

私と言えば13歳から結婚するまでの間、「女性とデートすること」だけが人生の目的、唯一の幸福であるような人間だった。自分が心ときめく女性とどうやったらお近づきになれるかということだけしか脳内にはなく、スポーツに打ち込んだのも、勉学に励んだのも、究極的には「モテる」ため、つまり恋愛的なアプローチの成功確率を高めるための手段に過ぎなかった。意中の人とお付き合いしたいと思う情熱や執念は尽きることがなかった。

この衝動は到底自分の意志で制御できる代物ではないと開き直っていたし、自分には魅力がないとか、経済力がないとか、将来性がないとか、そういった冷静に自分を客観視する能力も全く欠落していたと思う。思春期=発情期=ただの野獣。自分がパートナーを得るに相応しい素養を持っているかなんて慎ましやかに思案などしなかった。

そのことを思うと、20代男性の3割がその獣性を完全に飼い慣らし、克服していることに畏敬の念を感じる。と同時に自分の旧人類的な野蛮さ、洗練のされてなさを恥もする。みんな自分と同じで性欲垂れ流して生きているわけではないのね‥でも20代で聖人になるのはまだ早いと思うよ‥