un deux droit

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健康資産の運用こそ計画的に

妻の体調が悪い。生理になって5日目だが、食べたものはことごとく嘔吐して寝込んでいる。頭痛もひどいようで、何か別の病気なのではないかと心配になる。世の中の女性が普段体調不良をひた隠しにしているのか、それとも妻の症状がことのほか重たいのか。いずれにせよ男性というのは気楽な稼業だとしみじみ思う。

妻の戦力外に伴い、土日の家事育児はほぼワンオペで、くったくたに疲れた。子ども達のわがままにいちいち付き合ったり、説得する余裕もなく、ただ自分の思った通りに行動してもらうために駄菓子の賄賂を配りまくった。喧嘩を止めさせるのも、順番を譲らせるのも、何かを待たせるのも、諦めさせるのも、全部袖の下。とても教育的ではないけれど、今週だけは許しておくれ。

妻が早く義母と仲直りしてもらえれば、子どもを短時間でも預けたりして、少しでも生活に隙間ができるのだが。自分から援助の手を切っておいて、そんなときに限って長期間戦線離脱して、皺寄せが全て私にきているのがちょっと解せない。でもその後ろめたさ故か生理期間中の諍いは数も減り、長期化も避けられているように感じる。大変さが減るより喧嘩が減るほうが遥かに有益なのでこれぐらいの苦役は甘受しよう。

それにしても、妻の40代からのエンストぶりを見て、仕事のキャリアは最高速度がいかに速いかより、人生を通じた平均速度であったり総走行距離の長さの方が重要なのではないかなと思ってきた。妻はある分野のクリエイターとして、20代の頃は才能に任せて16時間勤務という労基的に一発アウトの暮らしを何年もしてきた。そのせいで多分本人の自覚以上にエンジンはボロボロなんだと思う。

私の人生も後半戦に差し掛かり、これから不摂生を理由としてドロップアウトする人間が周囲にわさわさ発生してくるんだろうな、という予感がしている。毎週10kmランニングしていてもちっとも減らない体重のことを考えると、何にも運動をしていない人の身体の劣化はとんでもないことになっているのだろうな。実際、会社でも長らく占有されてきたポストが健康上の理由で空きが出そうな話もチラホラ聞く。そこまで極端ではなくとも、昔はエースと呼ばれた人の、仕事の能率がガクンと落ちたり、ここぞというときのひらめきの冴えが鈍ったり、という残念な事象は枚挙にいとまがない。そういう人の容貌を見ると、申し訳ないけれど、実年齢よりも随分老いているなぁという印象を受ける。健康という資産運用を軽視して、若いうちに散財しきってしまった、という感じ。うさぎとかめではないけれど、チンタラだけど着実に歩んでいくほうが結果的にキャリアのゴールには早く到達したりして。なんだか人のペースダウン待ちみたいで気分の良いものではないけれど。