un deux droit

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ミヒャエル・エンデ「モモ」

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幼少期に出会っておきたかった小説。時間泥棒「灰色の男たち」との戦いに一人で挑む少女モモのお話。ちなみにここで言う時間泥棒とは、「作業がトロくて人を待たせ、私の時間を無駄にする人」のことではない。あなたがそういう人の存在を憎んでいる場合は、おそらくすでに灰色の男の手にかかっている。詳細は是非本編で。
読む人によって自分は今、登場人物のどの役回りを演じているのか、そして本当にそれでいいのかと突きつけてくる。自分は「モモ」だと感じた。時間泥棒の口車に乗せられず、自分の時間を大切にする生活をしていたら、周囲に人が存在しなくなっていく感覚を現在進行系で味わっている。灰色の男に毒された人間とことごとく話が噛み合わない。自分はジジだろうか、それともベッポ?もしかして「灰色の男…」?だったらお前はすでに死んでいる…まぁ灰色の男がこの本を手にすることはないか。

奴らは人の時間を養分にして生きながらえている。この世にはマイスター・ホラもカシオペイアも存在しないのだから、一人ひとりが灰色の男に耳を貸さず、じわじわと弱体化させていくしか駆逐する方法はない。









とりあえずパートナーが「灰色の男」なのだがどうしたら良いだろうか。