un deux droit

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口は災いのもと

「山ちゃん、これでも声優やってるのか」

101匹ワンちゃん2を見てから美女と野獣を見ていて、思わず口をついて出てしまった。
まずい、と思ったが最後、妻のパトロールに引っかかってしまった。

「なんの話?」
「あ、いや山寺宏一がね、さっきも出ててこれでも野獣役の声やってたから」
「声優のやまちゃんのこと?そんな正式名称で言われてもわからんし」
「あぁごめん、なんで言ったら伝わるかわからなくて」
「山ちゃんだけ言うから南海キャンディーズの山ちゃんかと思ったじゃん。あの人声優やってたっけって混乱した。もっと正確に言ってくれないと話が入ってこない」
「そうだねごめん」
「それでやまちゃんがなんだっていうの」
「いや、どっちにも出ててすごいなぁって独り言」
「そんな中身のないことなら心の中で思って」

とまあこんな感じでまた雑談を摘み取られた。雑談は相手に一発で映像化できるよう伝えなければならず、そしてそこには聞くだけの価値がある内容が伴わなければならず、そのどちらかが無理そうなら口をつぐまねばならない、ということだ。
雑談というのはいつでも相手にとって突拍子もないことだし、相手の知識がいかほどかは話してみなければわからない。だから「常に私が話を聞く態勢にあるかを確認し、私のわかる話をしろ」というのはつまり話しかけるなということだ。いつも相槌ばかりでつまらねえやつだと言われ続けているけれど、話を切り出したら出したで脳に負荷をかけるなというのはもう消えたらいいんですかね。
早くコロナが治まって外出できるようになってほしい。妻とあまり長時間一緒にいるとろくなことがない。