un deux droit

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僕は仕事ができない。

10年以上仕事を続けてきたが、私はこの事実を認めたくないがために意地を張って続けてきただけな気がする。そのつまらない意地のために毎年自分の首を絞めて苦しんでいる。

「私にはその仕事を完遂する能力がありません」

この一言を素直に言えて頭を下げることができたなら今までどれだけしなくていい苦労を避けることができただろう。短納期、特殊仕様だが言い値でお金を払ってくれるようなお客さんのオファーを提示され、「オタクこんな程度の仕事もカスタムでできないの?」と煽られるとどうしても受けて立ちたくなってしまう。でも社員のレベルが顧客の要求水準に達してないものだから、誰の協力も得ることができず(協力を得たところで顧客の満足する水準の納品物をアウトプットしてもらえず)、結果として自分の腕一本で納品物をこしらえるハメになる。
顧客も高い金と労力を払ってるものだから容易に満足してもらえず、手応えも少ない。成長はしているのだろうけど味わった苦痛と徒労感の割に合わない。いつまでも若くないのだし、子どももいて妻の協力も期待できないという、仕事に没頭できるような環境面の心許なさをしっかりとわきまえて、撤退する勇気を持とう。サラリーマンである限りいくらお金を積まれても自分の懐には入らないのだから、来年のこの案件はこっちから願い下げしよう。