un deux droit

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働きがいの正体

テレワークが当たり前になってから日々の暮らしがめちゃくちゃ快適になった反面、モチベーションの維持に苦しんでいる。同僚と顔を合わせなくなって味気なく感じるのは、切磋琢磨がなくなったこと。こんな仕事を手がけてすごい、こんなお客さんを攻略してすごい、というのがお互いに視えなくなった。自尊心も競争心も優越感も達成感も刺激されることなく、ただただ淡々と顧客の要望を掘り起こし、応え続け、査定要素を積み上げる日々。フィードバックは年度末のボーナスと賃金改定のみ。自分の試行錯誤が無機質な英数字に置換されるだけの営みを不毛に感じている。あるいは、諸々の心理的報酬といったまやかしが晴れて、シンプルに自分の能力発揮の対価が金銭的報酬のみになったら、その交換レートのあまりの悪さに白けてしまって真面目にやる気がなくなってしまったとも言う。
他者評価に依存したモチベーションは本質的でない、仕事そのものに意味を見出し、報酬の多寡に依らずそれ自体が喜びであることに従事すべし、というのは聞こえがいいけれど、はたしてそんな仕事あるのかね。自己満足だけで綴じられた生活をいつまで続けられるのだろうか。