un deux droit

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子どもへ授ける作文の書き方

妻は、私の一言一句、一挙手一投足が気に障るらしく、今日もただただ不愉快。子どもに対しても発作的に怒鳴るので、精神疾患かもしれない。

そんなことはさておいて、長女の夏休みの宿題である。

あらかたの宿題は終えてしまったようで、残りは任意提出のもの。絵画コンクールの作品は仕上がっていたので、残りは作文コンクールである。これも任意だし、長女は絵画と違って作文には苦手意識を持っていたので、無理にする必要もないと思っていた。しかし、夏休み突入後の担任との面談で、「クラスで二人は提出するノルマがあるのだが、そのうちの一人としてあんどうさんにぜひチャレンジしてもらいたい」と頼み込まれていた。クラス平均で言うと、長女の国語能力はかなり高いらしい。

作文のテーマは自由ということで、直近の願い事や、夏休みの思い出、読書感想文などのジャンルを提示して、長女に選ばせた。次に、いきなり作文用紙に書かせるのではなく、メモ用紙を4枚用意した。作文用紙2枚〜3枚が提出の条件とのことなので、1枚のメモ用紙につき、おおよそ原稿用紙の半分の分量を割り当てるイメージを持たせた。

メモ用紙には補助線を引いてやることにした。まずは上部に主題を一文で書くマス。その下にその内容を具体的に説明する箇条書きのラインを3本。ラインの先頭に①②③と書く。この用紙を4枚用意。1枚目はメインで言いたいこと。2枚目はその思いの理由や根拠、3枚目は1枚目を掘り下げる具体的なエピソード。4枚目は3枚分のまとめとして改めて言いたいこと。ぼんやりと起承転結と言うか、PREPを意識した構成。

メモ用紙の説明をして、長女の気持ちや考えを整理するために簡単なインタビューをした。その内容をメモ用紙に歯抜けになるように記載した。後はこの空欄の部分を自分なりに考えて補足して、メモ用紙が埋まったら作文用紙にGO、メモはあくまでメモなので全部の内容を作文に入れなくていいし、書きながら思いついたことがあればメモより大切なことだからそっちの話を書けと伝えて長女をリリースした。

皿洗いなどの家事をやっていると、長女が「作文できたよ」と駆け寄ってきた。製作約20分。思いのほか高速で仕上げてきた。メモ用紙はきっちり埋まっていて、そのうち使ったエピソードに丸が付いていた。長女としてはとても書きやすかったようで、作文に自信が持てたとのこと。苦手意識が克服できたなら何より。作文の良し悪しはよくわからないが、現段階では彼女の中で取り組み方の見通しがついて、抵抗感を払拭することが大切だと思う。そこから創造性が芽生えるかどうかは本人の資質次第。

私自身幼少期、読書感想文がすこぶる苦手で、丸一日半べそをかきながら仕上げた苦い思い出がある。その思い出に浸りながら、当時の自分が親に出してもらいたかった助け舟を、30年越しで出航させることができた。これこそ現実世界のブラッシュアップライフ。