un deux droit

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保育士は「第二の親」である

今日は長女の保育園の卒園式。4月からは下の子も別の保育園に行くので、姉妹合わせての卒園となる。長女がまだ0歳児だった歳の4月から、丸々6年お世話になった。

今の学年は一人っ子もしくは下の子が多く、それぞれの家庭にとっての「ラスト保育園」ということもあり、感極まって涙するお母さんの姿が目立った。お母さんにとっても乳幼児期育児の「卒業」。三兄弟のお母さんなんかがずっと号泣していて、色々と大変だったんだろうなあと想像し、もらい泣きしそうになる。

会場脇に控える保育士の中で、長女が0歳児クラスの時に、ちょうど新卒で入ってきて担任をしてくれていた先生に目が止まった。6年前は終始緊張して俯きがちで表情は硬く、あまり仕事が楽しくないんじゃないかと心配していた先生だった。しかし今では見違えるほどに成長していて、親御さんへの手慣れた対応、子ども達へ向ける自然な笑顔など、自信に満ち溢れた姿を日々見せている。たまたま今年は次女の3歳児クラスの担任をしており、長女が0歳の時は全く懐かなかったのと対照的に、次女はその先生が1番のお気に入りだ。

その先生がハンカチを目に当て、さめざめと泣いている。周りの先生達が温かく背中をさする。自分が保育士になって初めて担当した子ども達の卒園。一歳以降から入ってきた子達の親御さんは、この先生の涙の意味がわからないだろうな。なんかそんなことに思いを馳せているとまた泣けてきた。自分の娘の晴れ舞台とは違う理由で涙腺が緩みっぱなしだ。

各年齢で担任をしてくれた先生達はやはりそれぞれ思い入れがあるようでみなそれぞれ目を赤くしていた。先生達が子どもと共に過ごした時間は、朝の8時から夕方18時までの10時間を週5日。保育士は下手をすると、実の親より長く子ども達と時間を共にしていたりする。そりゃあ半分親心も芽生えるよなと思う。

誇張なしに、娘達に人間としての生活態度や習慣を教育してくれたのは保育士の先生方に他ならない。私は生物学的に娘達の親というだけであって、「子を育てる者」としての知識や経験、技術はプロである保育士に到底太刀打ちできない。実の親と同等かそれ以上に熱意を傾けて子ども達に接してくれた先生方には本当に感謝の気持ちしかない。6年間ありがとうございました。