un deux droit

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とめどなく溢れる愛社精神

本日は役員会で新規事業のプレゼン。総論賛成・各論反対の結果を得た。約1年かけて社内外の知見を借りて組み上げた構想について、ただ先行者利益で役員席にのさばってるだけの奴らが偉そうに査定して、難癖をつけてくるのは非常に腹立たしいものがあった。
その難癖も、「この俺を差し置いてこの分野の事業を立ち上げるのは許さねーぜ」というナワバリ意識や、「もともと俺が目をつけていた切り口だ」とかいう自己顕示欲、「この事業がうまくいったらいったで気分のいいものではない」というやっかみ、「人でも自分の思い通りに動かしたい」というコントロール欲求からなるものばかりで、事業の有望性やリスクなどの観点からの意見は皆無だった。
突き詰めていくと、「俺らが雇い主、お前は雇われ人という身分の違いがあるのだから、お前の行為は越権行為である、ひかえおろう」ということが言いたいのだろう。この会社の未来を案じ、方向を指し示すのは俺たちの特権だ。お前らは実行部隊に過ぎないのだから、我々の神聖不可侵たる権利をいくばくも侵すこと罷りならぬ、という尊大極まりない態度だ。所詮あなたらも創業メンバーでなく雇われ経営者で順番が回ってきただけだというのに、なぜこんなに偉そうなのだろう。
経営陣とはしばらく距離をとって、好き勝手仕事をしてきたけれど、こうやっていざ対峙してみると「あぁ、私はこいつらの鳥籠の中で飼われているのだなぁ」という現実を直視せざるを得ず、屈辱感と閉塞感に襲われる。経営陣の醜い自尊心を満たすために卑屈に頭を下げることはしない。顧客を味方につけ、事業化一歩手前の引くに引けない状態まで持っていき「お前らには選択の余地はない、事業化を認めろ」と迫るよりほかない。何で俺こんなに会社のこと真剣に考えてるんだろ。経営陣は明日にでも総辞職してほしいが、会社の事業自体に価値を感じてしまう気持ちは止められないのだ。