un deux droit

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誰もお前のこと気にしちゃいないよ

下半期から会社の発行する狭い狭い業界紙の一コマでコラムを担当することになった。発行部数は4000部。その冊子に実名で私の文章が掲載される。ブログだと短時間で適当なことを書けるのに、いざ紙に残ると思うと途端にタイプする指が動かなくなる。一読者の立場で「くだらねーこと書きやがって。もっとましな文章書けよ」と毒づいていたのが恥ずかしい。

冷静に考えれば大したことではない。4000人といったって全人類総数からみれば物の数ではない。そしてその全員が全ページを丹念に読んでいるわけでもない。現に社員である自分自身が前号までの記事をまともに思い出せない。実質的には3人くらいに自分の文章を見せる程度のプレッシャーでいいはずなのだ。それでも書く本人は自我が肥大化しているから物事を相対化するのに苦労する。何号か書いていて反響の無さに慣れればもっとサクサク書けるのだろう。

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RADWIPSのボーカルがツイートした優生思想。
こんなこと書いて今後仕事できるのかなと思った後に流れてきた二つのニュース。
和歌山カレー事件。それから、佐世保の女子高生殺害事件。
当たり前だけど、ニュースを見るまでは記憶の遠い彼方にあった情報だ。
あれだけセンセーショナルだったことも、当事者でもない限り、常に意識に留めておくことはできない。
人は皆それぞれの人生に忙しすぎるのだ。
RADのツイートもあと2週間くらいすればその憤りは風化してしまうはずだ。
参照する情報としてはあまりにろくでもないけれど、
自分の自意識過剰を諫めるというごく限定的な意味では役に立った。
後ひと踏ん張り、いいものが書けるよう頑張ろう。