un deux droit

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ベーシックインカム化した雇用環境

事務所に出勤という行動をとらなくなって、もうじきひと月が経つ。

この間、保育園の登園自粛を受け入れ、幼子が二人家中を彷徨きまわるようになり、お客さんも同様に各々の自宅に引きこもり始めた。仕事ができたもんじゃない環境になった一方、仕事そのものがないから特に困らない、という謎の空白地帯に佇むこととなった。不要不急の書類作りとテレビ会議で一日を浪費するより他ない人は相当するいるんじゃないかと思われる。

そんななかで今月の給料が25日におそらく振り込まれる。1ヶ月丸々ほとんど仕事した手応えのないまま漫然と過ごし、何の対価なのか全く心当たりのないお金が自動的に口座に積み上がる。ありがたいにはありがたいのだけれど、こんな状態で会社があと何ヶ月も持つはずがないという薄気味悪さを強く感じる。

ベーシックインカムってこういう尊厳の傷つけられ方するんだなとつくづく痛感した。自分が価値を発揮していないという痛烈な自覚と無関係に無機質に印字される6桁の数字。何もしなくていいよ、どうせ何もできないんでしょ?はなからあなたには何の期待もしてないんだから。その入金記録には、あんどうなおという一つの人格に対しての徹底的な関心のなさが窺える。マイナンバーカードに記載された16桁の文字列以上の意味を自分が持たなくなってしまうような近未来の妄想が抑えられないのだけれど、とりあえず子ども達の無邪気な寝顔に癒されて現実逃避を続けてみる。