un deux droit

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博多「うどん平」


店舗が移転して以来足が遠のいていたが、私のオフィスも引っ越した関係でまた行きやすくなった。
以前の店舗は良く言えば「味のある」佇まいで、柚子胡椒も「直箸」じゃないと取れないというストロングスタイル。一見さんを寄せ付けない雰囲気だったが、ここ数年は外国人観光客に占領されていよいよ入店できなくなっていた。
コロナを期に観光客がいなくなったので落ち着いて食べられるようになりありがたい。

「平」のうどんは一般受けするのだろうか。旅行で立ち寄るにはあまりに印象が薄いのではないか。むしろその主張のなさが地元民の普段遣いの店として愛されてきたのだと思う。このうどんの旨さは一定程度福岡の土地で生活してはじめて染みてくるものだと思う。そういう「観光客にウケない店」があってもいい。

それにしても店が小綺麗になって逆に「平」らしくないと思うのはわがままだろうか。いや、大将の腕を全面に利用して麺を伸ばす様は今でも健在だ。大将の腕は神の腕。決して不衛生ではない。福岡に来ることがあれば大将の大胆な製麺に面食らってほしい。