un deux droit

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三体IIが面白すぎて睡眠不足

本日未明に下巻読了。指数関数的に面白くなってきて、興奮のあまり寝付くことができず、今日の日中の仕事クオリティがポンコツになることを甘受して最終章を読み切った。この小説の何が良いかというと、将棋の棋譜を読んでいるかのような無慈悲なまでに論理的な進行なんだよな。主要な登場人物がスパスパっと重要な決断を躊躇なく下し、そのフィードバックが二行後くらいにあまりにも淡々と容赦なく描かれる。冗長な情緒など一切不要とばかりにダイナミックな展開が止まらない。急加速が急停車しか無い。でもシートベルトをガチガチに閉められていて途中で置いていかれることがない。というか下ろしてくれない。ドリフトやスピンの絶え間ない連続に酔いゲロを吐き切ってもレースは続いていく。そんな感じ。何が楽しいのかわからんな。
寝不足のせいもあるが、脱力して何もやる気にならない。話のスケールがあまりにも大きすぎて、ちっぽけな目の前の現実(今日の納品、今日の商談、今日締め切りの原稿書き)がどうでも良くなってしまう。今日の体たらくぶりは年間の評価と賞与に大きく悪影響を与える危険性が高いがそれを犠牲にしても一気に読み切る価値のある小説だった。素晴らしい体験をありがとうございます。1巻から読み直します。