un deux droit

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弾丸神戸

人生で二度目の神戸は大荒れのお天気。電車遅延しまくりで終始落ち着かず、神戸らしいものを楽しむこともなくいそいそと博多に帰っている。

新幹線から姫路城を見て、阪神電鉄から甲子園球場を垣間見た。観光地とは違う、日常の神戸からは、かつてよく営業で通った山口や広島と似た雰囲気を感じた。海が近いはずなのに、目に付くのは工場が織りなす灰色の景色。神戸に来た、というよりは、阪神工業地帯に突入した。そんな感覚。

予定していた仕事を片付け、新幹線の時間まで神戸を散策しようかなと思ったが、そもそも神戸って何を求めて行くところだっけ?という見当がつかない。前に神戸に来た時は、付き合っていた彼女との旅行だった。あのときも取り立てて何か目的があったわけではなかったし、どこに行ったかまるで思い出せないんだけど、楽しかったことだけは覚えている。

あの時はその彼女と一緒に時間を過ごすこと自体が幸せで、旅行先はなんでもよかった。そもそもそれが恋愛の基本だよな。今の妻と出会って、旅行先で何を楽しむか、どうやって過ごすかについて事細かに査定されるようになってからは、まともに旅行を楽しめていない。行こうと思っていた店は定休日でないか、予定は詰めすぎてないか、あるいはスカスカでないか、そういった手抜かりがないように、みんなが楽しめているか観察を怠らないように、神経を張り詰めて過ごしているため楽しむ暇はない。どこからおかしくなっちゃったんだろうな。そんなことを思い虚しくなった。

すっかり興が醒めて、どこにも寄らずに帰宅中。