un deux droit

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試されすぎな父親

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昨日はこれを読み切るために3時過ぎまで起きてたせいでひどい寝不足。迂闊に手を出したら面白すぎて止まらなくなった。
四十絡みのおっさんが、一人娘の命を守るために一線を越えるところから話が始まる。その出来事が次の困難を招き、この困難の解決が更なる困難を招く、という泥沼サスペンス。さまざまな伏線を回収していくと、登場人物ほぼ全員一般人じゃありませんでしたというイカれ具合も素晴らしい。そしてどこまで話が展開してもつまるところは家族を守りたいだけの父親の話というスケールの小ささと、起きている事態の凄まじさとのギャップも笑うしかない。最新刊あたりはもはや実写版ドラゴンボール。しかし話はいたってシリアス。コメディの要素は皆無。恐ろしいバランス感覚の作品である。