un deux droit

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未遂のうちに懺悔

今日はかなり激しい雨。保育園のお迎え時、次女が先に外へと駆け出してしまう。長女に棚から自分のカバンを持ってくるよう言いつけて、慌てて追いかける。カッパを着せ、傘をさしてあげる。水溜まりを踏み鳴らし服が濡れていく。門の扉から勝手に出ようとする。はしゃぐ次女を諌めながら長女を待つも一向に玄関へと向かってこない。見るとホールで同級生とはしゃぎ回っている。
苛立ちながらも次女が雨の中園庭を走り回るので呼びにも戻れない。あまりにも長女がこないので、次女を一旦ほったらかし、ホールでふざけている長女の二の腕を引っ掴んで玄関まで引きずる。「いつまでふざけてるの、お父さんたちが先に行ったのみてたでしょ、遊んでていいわけないでしょ」語気を荒めに叱りつける。その剣幕に周囲の親御さんたちの空気がさっと凍る。長女は怯え、口を真一文字に結び、あたふたとカッパを着はじめた。他の親御さんの前で色をなしてしまったことを恥じ、募る自己嫌悪。

その後も彼女は風呂場でおしっこをしたり、片付けをいつまでもせず他のことを手を出して遅延行為を続けたりと癇に障ることを繰り返し続ける。その度に、長女が自分の思ったように行動しないことを許容できなくなる。脳内では娘を引っ叩いて、おもちゃを全部捨てて、工作を全部燃やしている。本人のわがままをへし折りたい。彼女の意思を悉く踏み躙りたい。そんな憎悪の思いで胸が満ちる。行動に移してなくても、自分は虐待する親となんら変わらない。心の中には鬼が棲んでいる。私は一人前の親とゆめゆめ過信してはならない。

今週のお題「鬼」