人生の喜びがほぼ潰えた私にとって、唯一の楽しみと言っても良いものが、平日のランチだった。そのささやかな楽しみすらも、着実に潰えようとしている。
昨年から物価の高騰でランチの単価が上がっており、1000円払わないとまともなものが食べられなくなってきた。そのことに対する不満もあるが、他に楽しみのない私としては許容できる出費だった。外食民が次々と脱落し、馴染みの店の客が私以外すべて外国人観光客になっても、外食の習慣を頑なにキープしてきた。
違和感を覚えたのは4月に入ったあたりから。ランチ単価1500円台が平気で出回り始めた。そしてそれと同時に食材がしょぼくなっている。ご飯がまずい。肉や野菜の質が低い。調味料や香辛料がキツい。そんな店が増えてきたのだ。価格を上げながら質も落とす、はさすがに許容し難い。2000円払うから元の味をキープしてくれ。単価を上げるのはお金を払えば解決するが、質を落とされたらこちらとしては打つ手がないのだ。
高い金払っても効用が得られなくなってきたので、これなら自炊して弁当の方がマシかもしれない。その時私は何を楽しみに生きていけば良いのだろうか。