un deux droit

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「私、残業しないので」

インフルA型に感染して死んでた1週間。週の後半は欠勤して後回しにした業務や会議が鬼のように詰まっていて、久々に仕事をした感覚。多分通常運転の週は2日分の業務を5日に薄めてるんだと思う。実質週休5日の負荷で今の給料なら結構悪くない。

今週は期末面談と来期の役割に対する内示があった。監視の目が届かないことをいいことに、10時に出社して16時には退社するみたいな適当なサボり方をして、社内会議もその時間内にかき集めてライフの充実を最大化する暮らしをしていたのだが、今年の評価もAは勝ち取れた手応え。社内で自分にしかできない業務を持っているのは強い。私がへそ曲げて辞められたらとても面倒だからだ。

具体的には、オウンドメディアでの企画や原稿の執筆。アクセス数が多く、その記事経由で未取引顧客からの問い合わせも多いらしい。何より社長がその記事の熱心な読者。そういうタニマチが権力者だと大変都合が良い。

そのタニマチから、広報全般の責任者を仰せつかった。業界に対して影響力のあるコーポレート・メッセージてほしい、とのこと。私はあー、はいはい、と二つ返事で請け負った。新聞社で言うところの「主筆」に相当する役割なわけだが、私に会社全体の論説の基調を握る覚悟はない。今後も無責任に、自分が思ったこと、言いたいことを好き勝手に書き散らかす所存だ。

昨日、広報チームの同僚から「私、結局あんどうさんの働き方が正しいって思えてきました」と告白された。私の働き方とは、就業ルールも会社から命令された業務も暗黙のルールも全部無視して、在宅しまくり、残業ゼロ、新規営業ゼロ、やりたくないことは「全部やります」って口だけ従順なフリをして、まるきりやらないという面従腹背の徹底のことを指す。私はそんなふざけたことを数年続けているのだが、首になったり処分されたり評価下げたりするどころか何故か着実に評価を積み上げている。そりゃそうだと思う。やりたくないことを無理してやってモチベーション下げたり体力を奪われてたら本当にやりたいと思える仕事に全力を捧げられない。逆にこれぞという仕事に全力を捧げさえすれば、その成果一本だけで一年間安泰といえる評価を得られる。管理職だとやりたくないこともやらされるので、この働き方を続ける限り管理職にはなれない。しかしそこさえ諦めがつくのなら平社員でごきげんな働き方を実現するのは難しくない。

いま会社では、あんどうに任せている業務の責任、難度と、役職が著しく乖離していることに頭を悩ませている。責任レベルでは明らかに部長職相当。だってこの会社で唯一の新規事業を司る責任者をしているし、そこに会社のオウンドメディアの編集長という役割がついたのだから。しかしここまで残業しないやつを管理職に抜擢する訳にはいかない。そんな忠誠心と奉仕の心に欠けた人間を管理職にしては沽券に関わるからだ。創業以来初めての「残業しない管理職」の存在を認める度量を会社は持つことができるだろうか。サラリーマン界の大門未知子となれるよう活躍していきたいと思う。