un deux droit

このブログには説明が書かれていません。

水嫌いの克服法

娘二人ともにプールのレッスンに通わせているのだが、次女(4歳)が水面に顔をつける段階で挫折している。

その件を克服するべく、土曜の夜に「お風呂の時間に特訓をする」と、妻が号令をかけた。妻の号令は絶対で、誰も逆らえない。必然、お風呂の時間が次女にとって地獄の時間となる。

最初は妻が指導係となった。妻は泳げて私は金づち。泳げない人が教えられるわけない、という判断だ。結果どうだったかというと、次女は大号泣の末、お風呂場から脱走し私に助けを求めてきた。観察していた長女によると、いつまでもチャレンジしないから最後は頭を押さえつけて沈めようとしたらしい。それ溺死させるやつやん…案の定、次女はさらに水が嫌いになるし、ついでに妻とお風呂に入ることも拒絶するようになった。

それで日曜日は私の番。やはり次女は頑として顔を水に付けたがらない。私がいくらデモをしても意に介さず。仕方がないので少しやり方を変えてみた。私がなにか問題を解決するときはワンパターンで、とりあえずいつでも問題を分解する。そしてその最小単位の問題からクリアして、自信とやる気をつける。そうやって問題解決に向けての弾みをつけてから、段階的に難易度を上げて最終目標まで送り出す。これだけ。

今回の場合だと、「まずはおみずにチューしてみよう」と提案した。娘はチューが好きだし、いきなり顔をつけるよりめちゃくちゃ敷居が低いし、なにより面白そうだ。思惑通り、娘はすぐに提案に乗ってきて、簡単にやり遂げた。水面ギリギリに顔を近づけるのだって怖がっていたのに、何度もやってくれる。「お水にチュー」という滑稽さが子ども心をくすぐったようだ。もちろんできたことを「すごいすごい」と大げさに囃し立てることも忘れない。すると今度は娘の方から「おみみもつけられるよ」「ほっぺたもできるよ」と言い出してきた。見せて見せて~と合いの手を入れて娘の機嫌を取る。娘は嬉しそうだが、苦手なことには変わりないので負担も多かろうと判断し、今日はここまで!と早めに切り上げる。欲張り禁物。明日はお鼻チューやってみようねとだけ伝える。

成果を妻に報告すると、その結果は予想外だったようで驚いていた。ただ妻には張り合ってくるような余計なプライドはなく、物事さえ解決さえすればどんな手段でも構わないと考えているタチなので、良き良きと満足げだった。自分は妻よりうまくできることが少ないけれど、できない人の気持ちが妻よりはよくわかるみたいなので、初速の部分で貢献したいと思う。