un deux droit

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筆算過程の省略を補足する

小1の娘が「筆算難しい。よくわからん」と愚痴をこぼすので様子を見てやる。テキストには、「まず一の位から」とか「ここで1繰り上がる」とか、当たり前のことが書いてあるが、娘にとっては「位」「繰り上がり」が感覚的にイメージできず、呪文のように感じるようだ。

私が小学生の時は、もうそういうルールだと割り切って受け入れた。そのルールに従うと得たい結果が得られるのだ、それでいいじゃないかと何一つつまずくことなく、掛け算を覚え、割り算を覚え、分数はひっくり返して掛けろと言われればハイそうですかと掛け、そのまんまサインコサインも極限値も微積も丸呑みして大学まで行ってしまったわけだが、意味するところを咀嚼せず丸暗記で済ませたせいで何一つ覚えていない。ある意味小学一年生から算数で躓いているのだなと気づいたので、彼女の悩みに真剣に向きやってやることにする。

彼女が取り組んでいたのは「25+17」。とりあえず問題をわかりやすく解体してみた。

25
17

これと
20
5
10
7

は同じことである、とまず認識を共有。
次に

5
7

12
はわかるかと聞いたらわかるというので
最初の式は
12
20
10

と書き換えられる。ここもオッケー。
で、再度分解して
2
10
20
10


とした後、10+20+10=40なのはすぐわかったようなので、
2
40

はい42ですね簡単ですね、と細かく丁寧に計算過程を追っていくと感覚的に理解できたらしい。
その上でもう一度
25
17

を見ると、
25を20と5に、17を10と7にわけて、さきに5と7からやっつける、それが一の位から計算するって意味ねというのが腹落ちした様子。
1
25
17

2

と上にぴょこんと繰り上がりが飛び出る意味も、ああ、12の「1」が保留されてるのねというイメージを持てたみたい。これでようやく脳内の処理で、5と7は計算済みだから斜線で消して、省略されている一の位の0を補って…ということができるようになった。

学校だったらこんなまどろっこしい教え方しないんだろうなあと思いつつも、咀嚼せず丸呑みさせる乱暴な教え方では消化不良になるうちの娘のケースもあるので、家庭内での補習って大事だなとしみじみ感じた。