un deux droit

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脳内の本棚を棚卸す

妻と結婚して以来、「邪魔」の一言で強制処分対象になってしまった私の蔵書たち。今では読んだら売る、あるいは図書館で借りたら返す、という暮らしを数年続けている。kindleで読むこともあるのだが、脳裏に焼き付くのはどうしても紙で読んだものなんだよなぁと不思議に思う。

そんな印象深い作品をいくつか紹介する。


スロウハイツの神様(辻村美月)

辻村美月には大学生時代、無性にハマった。中でも1番のお気に入りがこれ。中二病ならぬ「大二病」が炸裂します。ちょっぴりイタいんだけど、イタ気持ちいい読後感です。

砂の王国(荻原浩)

荻原浩作品で1番好きなやつ。バッドエンド確定で、読んだら確実に鬱っぽくなるので、読み始めるタイミングには要注意です。


大地(パール・バック)

人生の全てがこの本には描かれている。それくらい壮大。ノーベル文学賞作品いくつか読んだ中で一番面白かったな。

水滸伝(北方謙三)

大学生の時に出会って、その後の人生にかなり影響を与えた本。こんなカッコいい漢でいたい。自分なりの梁山泊を持ちたい。そういう反骨精神をむくむくと成長させたために随分悪路続きの人生を選択する羽目になりました(薦めてるのか薦めてないのかよくわからない)

沈まぬ太陽(山崎豊子)

これまた不器用な男の生き様を描いた作品。また男の醜さもギュギュッと凝縮されている。節を曲げずに生きることの美しさと迷惑さが入り乱れる。火垂るの墓の清太も、屈辱に塗れて生きながられることを選ばず、結果、節子を犠牲にした。時には自分の心を殺してでも守りたい人がいてもいいのではないかと思う。


今週のお題「本棚の中身」