un deux droit

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私は痰壺じゃない

午前2時。ようやく仕事終了。新規事業に関わる追加資料をどうしても今日中に仕上げたくて無理やりやり切る。今週頭からのタスクがようやく振り払えてせいせいする。
午前2時といっても朝からぶっ倒して仕事をしていたわけではない。着手したのは午前0時だから2時間弱の作業。子どもを寝かしつけた21時半から着手できていれば日付の変わる前に終わらせることができたのだが、妻の説教が入ってしまい望みは叶わず。でもそれを言い訳にしてたら一生資料が完成しない気がしたので今日片付けることにした。
それにしても妻はここ最近ずっと機嫌が悪い。生理でもないのに。先週末はバナナ一房を投げつけられて気分の悪い思いをしたし、昨日も今日も3時間強ずつ妻の話を聞いて時間を無駄にしている。よくそんなに話すことあるよなと感心する。今日は途中お経のように聞こえてしまって瞑想状態に突入。なんだかひどい人格攻撃をされていたような気がしたのだが、眠気のせいでさして気にならなかった。
記憶のある箇所をかき集めて3時間の話を要約すると、私は「作業をするだけで家庭に対する貢献意欲もなければビジョンもない」「偏屈で猜疑心が強い精神的に未成熟な田舎者」だと言いたいらしい。妻からの小言が嫌で、それを言われないために全ての物事を行っていて、家庭に対して前向きに思ってやっているわけでないなら、どうぞ出て行ってくれとのこと。
これは相当程度に難問である。確かに今の生活はやりたくないことばっかりで、うんざりした気分を抱えながら義務感だけでなんとか駆動しているところがある。妻に対してもビジネスパートナー以上の気持ちは持てていないし、それ以上の気持ちを抱くと別の問題を惹き起こすこともあるので、努めて「ビジネスライク」にふるまっている嫌いもある。家庭の運営に対する意見がまるでなくて依存的だと言われても、意見を言うときの作法が多すぎて、意見を言うこと自体を萎縮したり億劫になっていたりする部分も大いにある。それ意見を歓迎していて、別の意見を許容できる人の態度じゃないのよ。
つまり、私の白けた態度の原因の多くは妻のダブルバインド的窮屈さにあるのだが、そのことも指摘しても「私は悪くない」「自分もあなたに譲歩して言っていないことが山ほどある」(まだあるのかよ)の一点張りである。セルフコントロールでなくて、人から言われた納得できないことを、その人との関係を続けたくてしばしば譲歩できるかという話をしているのだが、「そんなことをするくらいなら私は関係性を断つ方を選ぶ。そういうことをする人とはあなたも距離をおいた方がいい」と言う。だからそらがあなたなんだって。頼むから鏡を見て自分に指を向けておくれ。
「自分は結婚相手としてはハズレだと自覚していて、でも他人からそのハズレな部分指摘されても平気で居直ります。改善なんかしません」と公言できる人の自己肯定感を下げる方法を誰か教えて。