un deux droit

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成人男子の雪遊び

今週のお題「冬のスポーツ」

札幌で過ごした学生時代の思い出として、「新たな冬スポーツを開発しよう」という馬鹿なノリで過ごした日々がある。当時住んでいた学生寮の、いかにもモテない男どもで寄り集まって「スノボとかチャラついた遊びなんかやってらんねー、せっかく最高学府にいるのだから己のインテリジェンスを恃みにして、新たなスポーツでも開発しようではないか」と意気込んだのだ。

最初の大志こそ勇ましいものの、所詮田舎大学の知性をかき集めたところで独創性のあるスポーツの開発には至らず、既にあるスポーツの二番煎じやパロディに過ぎないものばかりではあったが、あまりに馬鹿馬鹿しくて腹の捩れる企画が多かったので、思い出せるだけ書き記しておく。学生には誰かが考えた既存の娯楽の消費で満足せず、自ら創造する開拓精神を逞しくしてほしいなと思う。

◎雪中ラグビー

これはかなりおすすめ。ルールはラグビーと一緒。フィールドが雪深いグラウンドというだけ。雪に足を取られるのでダッシュもそれほどできるわけではなく、タックルしても雪のクッションがあって怪我の可能性が低い。観ている分にはなんで後ろにパスするんだ?と理解不能だったラグビーも、実際に体験してみるとめちゃくちゃ面白かった。ラグビーというスポーツ自体の完成度が高いのだと思う。

×雪中サッカー

これはただの地獄。まともにシュートが打てない。

△雪玉入れ

玉入れのカゴに制限時間内に雪玉を入れまくりその重量で勝敗を決定。めちゃくちゃ地味だしほとんど入らない。雪玉を作るのがだるい。

○雪中人間将棋相撲

これは馬鹿馬鹿しくて好き。グラウンド上に巨大な将棋盤を描き、実際の将棋と同様に人間の駒を配置する。わかりやすいようにゼッケンに駒の種類を書く。人数がべらぼうにいるので歩兵は無し。
普通の将棋と違うのは、ターン制で全コマが一斉に動けること。香車、角行、飛車役は1ターン目で相手陣地までいける。
そして、通常の将棋と違い、相手駒のマスに入ったら、そのマスを土俵にし、王将のホイッスルを合図に相撲の開始。相撲のルールと一緒でマスからはみ出したり倒れたほうが負け。つまり、自分から重なりに行っても相撲が弱ければ返り討ちに合う。
さらには同じマスに2人以上が重なりに行ってもオッケー。つまり1対2以上の構図になりうるということ。しかしあくまで相撲のルールに則るので、1対2でも負けることがある。同体になって敵味方全滅のマスも出てくる。自ターンの仕掛けた相撲が終わると相手ターンの一斉移動が始まる。移動が完了し、対戦マスがある場合はそこで相撲。負けた駒は自ターンに一コマだけ歩兵として復活できる。王将を相撲で倒したら勝ち。書いててくだらねーと思うが意外と白熱する。フィールドが広過ぎて戦略の意思疎通ができない。連戦したら大抵誰でも負けるので体力ゲー。王将は対戦をできるだけ避けるが、あんまり避けてると寒さで身体が硬くなり初戦であっさりやられるので塩梅が難しい。そして盤面を作る段階で大抵バテてる。

△雪中クィディッチ

出オチ企画。みんなでモップに跨って、フラフープにハンドボールの球を入れ合う。しばらくすると全身を黄色のポスターカラーで塗りたくったスニッチが登場し、そいつをシーカーが捕まえたらそのチームの勝ち。フラフープを持っているだけの人間が寒くて死にそう。

番外編:雪中実写版大乱闘スマッシュブラザーズ(N64版)

雪の足場をいくつか作り、そこから落ちずに最後まで残れた人の勝ち。最初にくじを引きキャラクターに応じてアイテムが配布される。マリオを引くと赤の帽子と赤いポスターカラーの染み込んだ雪玉を数個渡される。ルイージを引くと緑の帽子と緑の球。リンクは段ボールの剣。カービィはピンク色に顔を塗られるだけ。フォックスは水鉄砲。ネスはハイパーヨーヨー。ピーチはスカート着衣とビニール傘。傘を武器にしたら反則負け。ドンキーコングは茶色に顔を塗られバナナを一本支給。実際の対戦での攻撃はほぼ掴み投げのみ。フォックス最強。対戦の優勝者の他になりきり賞があって、商品はなりきり賞の方が豪華。なりきり賞はプリンを引いてカービィとほぼ同様にピンク色に顔を塗られながら、高音で「いつも何度でも」を歌い続けていたやつが受賞。


若さって財産だな。勉強しろ。