un deux droit

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球は誰の胸元にも届かない

正月休み、2日目終了。子どもが夜更かしする割に早起きするせいで体力回復が追いつかない。その意気込みで普段の平日は早起きして欲しいものなのだが。早起きする分には構わないけれど、わざわざ私を起こして一緒に遊ばせようとするのが大変迷惑である。電気も自分で付けられるし、起こしたところで一人遊びするのに起こすだけは欠かさない。
朝食に目玉焼きを焼き、レタスの千切りとハムを添えてやる。朝から女の子は炭水化物いらないらしい。
その後、近所の公園に遊びに行く。年の瀬の公園は人影もまばらで遊具は貸切状態。この界隈はベッドタウンで、皆それぞれ別の市町村に帰省する先があるのかもしれない。
ふとグラウンドに目をやると、軟式野球の球が捨て置かれていた。子ども達が2人でじゃれあっているのを横目に、球を掴み、振りかぶって、バックネットのコンクリート壁にストレートを放り込んだ。狙い通りの高さとコース、記憶にある自分の球速とらさほど違いのない、思い描いた球筋が壁へと吸い込まれていく。カーン、と乾いた音が響き、跳ね返ってきた球を掴むと久々に胸の空く思いがした。
娘は父がおもむろに全力投球をしだしたので若干引いている。すごい、かっこいい、というより、どこか野蛮で危険な匂いを感じ取ったのかもしれない。こういう時我が子が1人でも男の子だったらなあと思う。自分の子どもとキャッチボールがしたかったな。