風呂に入っている時に、顧客からオーダーを受けていた研修開発の着想が脳内で唐突にまとまりを見せた。見えてきた輪郭が雲散霧消しないように急いでスマホのメモに単語の羅列を打ち込み、寝かしつけ終了後にパワポへとトレースした。脳内から脱出しようと画策していたアイディアの虫たちは無事に全て虫取り網で絡めとり、電子データの箱に閉じ込めた。就業時間後は仕事をしない主義なのだが、アイディア虫が姿を見せた時だけは例外。何にも優先して捕獲→標本まで済ませないと次に遭遇するのはいつかわからない。ひょっとすると二度と出会えないかもしれない。3時間ほど興奮状態だったのでなかなか寝付けない。
こういう時、曲がりなりにも知的労働をやっている人間に対し、時間で労務管理することの非現実性を痛切に感じる。ある程度真面目な人は起きている時間なんだかんだ仕事のことを考えている。仕事のことに脳内が支配されている時間を合計したら労働基準法を軽く違反しているはずだ。タイムカード上の労働時間でたいして仕事してないと思われるのは癪だなぁ。
