un deux droit

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博多「葉隠うどん」

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店構えからして美味しくないわけない見映えの名店。口当たりの優しい出汁が体に沁みる。

注文スタイルは「うどん平」と同じ。乗せたいトッピングを呪文のようにつなげて注文する。「肉ごぼう」「海老肉」「丸(天)おぼろ」など、メニューに書かれていない注文が次々飛び交い、一見さんを置いてけぼりにする。どの組み合わせが存在して、存在しないのか。存在したとしていくらになるのか精算の時まであんまりよくわからない。

実はトッピングの並べ方の前後に正解はなく、乗せたいものを言いたい順に言えば良い。(ちなみに3つ以上組み合わせても何の問題もない。)しかし、なんとなく語感の関係で自然と前にくるもの、後ろにくるものが決まっていて、「肉ごぼう」という人が99%で、「ごぼう肉」という人に出会ったことはない。「ごぼう肉」でも注文は通るだろうが、店員間の符牒では「肉ごぼう一つ!」と訂正されるはずだ。そうやって人の注文と店員の注文を繰り返す声に聞き耳を立てるのがひそやかに楽しい。