今年からふるさと納税をやり始めたのだが、ワンストップ特例申請書の手続きについて、市町村による手間の格差が尋常でないことに驚きを覚えている。
※ワンストップ特例とは、確定申告しなくても翌年度の住民税の控除が得られる仕組み
北海道A市
- マイナンバー通知カード(裏表)と運転免許証(裏表)コピー添付
- 日付の記載欄、捺印欄あり
- 返信用封筒が組み立て式(折り紙して糊付けという工作が必要なもの。何故だ…)
まぁ、面倒だけど行政の仕事なんてこんなもんだろう、と思って作業を終えた。そして私は次の市で驚愕する。
宮崎県B市
- マイナンバー通知カード、運転免許証はオンラインシステムに写真データ送信でオッケー
- 捺印欄なし(マイナンバー書いてる時点でもう本人の蓋然性高いよね)
- 日付も記載済み(いつも思うけど資料の日付って書いた日なのか実際に投函した日なのか、それによってなにか変わるのかいつもモヤっとする。今回は購入した日があらかじめ記載されてて、あぁ実際の記載日である必要はないのねと納得)
- 返信用封筒はもちろん完成品の二つ折り。親切にも両面テープ付き。
- 地味にA市の申請書でよくわからない謎のチェックボックスがあったのだが、そこにもチェックマーク印字済み(地方税法附則〜〜〜に該当するものである、という、それを読んだだけでは自分が該当するかしないかわからないもので、しかもそれにチェックを入れる入れないで何が変わるかよくわからないという気持ち悪い項目。調べると「確定申告しないよ」「5市町村以外は寄付してないよ」ということを確認するための仕組みだったのだが、それは資料請求時点でその要件確認されてるわけでもう一度念押しは不要という判断だろう。おそらく、特例制度使えないのに使ってきた人を後から弾くより、使えるのにチェック入れなかった人に再申請してもらう二度手間の方がアホらしかったのだろう)
行政の資料は、本当にこれいるの?という項目が多く、しかも抜け漏れがあると最初からやり直させられる非常に厄介な代物だ。そんななかB市は、とことん申請者の目線に立って、どうしてもやむなく手間が必要なところ(マイナンバーを手書きで記載する欄は残っていた。コピー貼ったじゃん、とは思うけど、この残存箇所が、国の求める統一書式との限界地点だったのだろう。)以外はことごとく工程が省略されていた。使用者の負荷が低いということは、ケアレスミスが減るということでもあり、結果的に書類の処理をする職員の仕事を減らすことにつながる。市民に優しくすることは職員を大切にするということでもある。
このような、サービスの周辺にどこまで行き届いているかが繁盛するところとしないところの境目だよなぁと思った。だって品物の質はどこも良いに決まってるんだから。まぁ先に繁盛して事務工数が如何にもこうにも増えた故の苦肉の策なのかもしれないけどね。とりあえず北海道がんばれ。宮崎県ごちそうさまでした。