un deux droit

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自分の仕事の価値を眺める

仕事には2種類ある。時間を生み出す仕事と、時間を豊かにする仕事だ。

時間を生み出すとは、「時短」に代表されるように、ある作業の所要時間を減らすもの。諸々の代理店は自分で一からやるより遥かに早く特定の目的を実現することを可能にする。

時間を豊かにするとは、同じ時間を費やすのでも、その質を高めることを可能にするもの。テニスのラケットは高級品を使ったからといってテニスの所要時間が少なくなるわけではないが、良いプレーを確実にアシストしてくれる。(結果的に試合時間を短くすることにもつながるだろうがそれは主目的ではない)

その時間が豊かかどうかは主観に依るので人によっては無駄な時間の使い方に見えるだろうし、当人にとっても熱狂している時は豊かさを覚え、喉元過ぎればなんで無駄な時間を過ごしたのだろうと思うこともある。

時間を生み出すというのは要素が単純で効果を測りやすい。だけどもそればかりやっていて、浮いた時間をどう豊かにするかはお客様にお任せ、というのはなんだか芸がない気がする。

気をつけないとならないのは「時間を生み出す」サイドの仕事は油断するとすぐ仕事の中に潜り込んできて、なんだか成果が出たような錯覚を味わわせることだ。

仕事の達成感を味わった時、「これは誰かの時間を豊かにしたのか?それとも単に時間を生み出しただけか?」というのは常に検証する癖を持っていたい。そして出来るだけ「豊かにする」サイドで足掻いている時間を多く取りたいものだ。