un deux droit

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マイホームの赤紙

木曜からの怒涛の子育て4連勤が終了。顔面蒼白の抜け殻状態。雨だしコロナ怖いしで自宅内で基本的に過ごしていたが、姉妹のけたたましい笑い声や喧嘩の泣き声、どすどすと響く足音にノイローゼ気味になり、何でもイヤイヤと非協力的で、不遜な態度を示され続けて精神が摩耗する。無尽蔵に滾々と湧き出る生命エネルギーを子どもたち本人も持て余しておりコントロールが効いていない。子供が可愛いなとか、成長がほほえましいな、と感じるのは1日のうち5分くらい。睡眠時間を除いた残りの15時間55分は「キツい」「しんどい」「めんどくさい」「うっとうしい」という感情に支配され、タブレットの動画というクリンチをかましながらだましだましやり過ごしている感じ。明日から保育園再開してくれることが涙が出るほどうれしい。そして来年から長女が小学校なのが絶望的。次女はそれまでに野生の猿状態を脱却してくれるだろうか。

心が弱って気がふれ始めた私たち夫婦は、とうとう「一軒家でも買おうか」という議論をし始めた。「何十年もローンを組んで分不相応な借金を抱え、つましい生活をわざわざ呼び込むなんてあまりにあほらしい。断固として賃貸で乗り切り、子どもが手を離れてからこじんまりとした終の棲家を購入するのだ」と安直なマイホーム神話に中指立てて生きていこうと思っていたのだが、3LDK75平米の部屋でも4人で生きていくのが苦しくなってきた。借りたときはこんなに広い部屋なら余裕で生活できると思っていたのに見通しが甘かった。階を分けて物理的に距離を置かないと息の抜きどころがない。在宅勤務が主流となりそれほど駅近であることのメリットもなくなり、むしろ雑踏から離れたいという心境にもなってきた。

とはいえあまりに田舎に引っ込みすぎるのも、子どもにとって切磋琢磨する友人や進学や人生の選択肢が狭まるのではという危惧もあり、主要駅から徒歩20分くらいの距離のところで一軒家を探すとだいたい4~5千万円。これに固定資産税やら住宅の修繕やらご近所トラブルのリスクやら、はなからわかりきっているデメリットをむざむざと抱え込むことになる。そこそこの都会で子どもを持つというのは贅沢なことなんだなとしみじみ思わされる。死ぬとわかってて戦地に赴く感覚だなこれ。