この度の東京オリンピックが、無観客開催となった。延期・中止でもなく、完全な形での有観客開催でもない「めちゃくちゃ中途半端」な形での実施となったことで、利害関係者の足並みがばたつき、「舞台裏」が丸見えになったことはとても喜ばしいことだと思っている。
誰がどういう名目でどれだけのお金を懐に入れる皮算用だったのかがよくわかる。
通常通り開催されていてもこういう情報にたどり着くことは可能だっただろう。しかし、華々しいプレーやメダルの功績を報じる美談のシャワーが、金勘定みたいな無粋な記事を洗い流してしまうだろう。かくして、スポーツは金儲けの格好の目眩しになる。
一連の顛末を追うにつれ、「節度」という言葉の尊さをしみじみと感じている。
