un deux droit

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狐と葡萄

土曜日に次女と二人で、近所の公園に行き遊んでいると、長女の保育園の同級生がいた。おお、珍しい、と思ったらその子のお兄ちゃんとその同級生も数名おり、男どもでサッカーに興じていた。長女と同級生のその女の子は、一人だけ年若で遊びに混ざることもできず、退屈そうにスナック菓子をぼりぼりと食べていた。
もう5歳ともなると兄姉同伴なら親無しで外で歩かせてるんだなぁ、しみじみ思っているところに、これまた長女の別の同級生の男の子が姉とお母さんを引っ提げて公園にやってきた。おおなんだか賑やかになってきたぞ。親御さんに軽く会釈をして、引き続き次女と遊んでいると、冒頭の女の子のお母さんが買い物袋を下げて合流してきた。続いてまた長女と同級生の女の子とお母さん。女の子から長女がなぜ来てないのかを尋ねられ、「習い事に行ってるんだよ」と説明。ふーん、といってお兄ちゃん集団のサッカーに混じっていった。よく眺めてみると、男の子のうちの一人がこの子の兄らしい。なるほど。どちらの家庭も兄妹の構成で兄同士妹同士が同級生なのねと理解。すごい偶然だ。
この段階で長女の同級生家族が3世帯集結。お母さん同士で談笑が始まった。私も一応保護者として輪に入った方が自然かなと思ったけど、私一人だけ2歳児を抱えて目が離せないし肝心の同級生の長女来てないし、男だしでなんとなく孤立。避けてないけど避けてるみたいで気まずい時間が流れた。
次女が不意に帰りたいと言ったので、これ幸いとお暇させてもらったが、道中のコンビニでおやつを買って貰う魂胆だったらしく、食べ終わるとまた公園に戻ると駄々をこねる。仕方なくまた公園に出戻ると、なんとその間にもう2家族追加で参集しており、公園を完全に同級生の親御さん集団が占拠していた。一人一人とは保育園の送り迎えで簡単な挨拶を交わす仲だが、一度集団を形成されるとなかなか近寄り難いものを感じる。これがビジネスシーンでおっさんどものクラスターに揉まれる女性の立場だなと痛感し、端っこの方で細々と遊び続けた。お母さんたちはよくもまぁそんなに話すことあるなと思うくらいずっとワイワイと井戸端会議を続けている。きっと無理矢理入っても話すことないし、場が白けるだけだなと思い、彼女たちを意識の外に追い出し次女と戯れ続けた。

そんな週末が明けた月曜の朝。子ども達を保育園に登園させると、公園にいたお母さんの一人が声をかけてきた。土曜だけでなく日曜も同じように公園に集い、同じように盛会だったらしい。「うち、〇〇ちゃんのとことマンション同じなんですよ」「最近毎週土日はあんな感じですよ」と説明してくれた。なるほど、知らない間にそんな親御さんのコミュニティができていたとは。親御さんの輪に取り残された感じがして少し寂しさを覚える。
妻がもう少し社交的だったら、と思うけれど、妻はそもそもそういう付き合いを求めてないのだから、必要と感じる人間が自ら動くべきだよなと反省。お母さんからお父さんに話しかけるのは勇気がいるのだろうから、手に入らないものを不要なものと切り捨てる前に自分からオープンな姿勢を見せなくてはな。