un deux droit

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仕事の純度

次女が、熱を出した。

私は何の躊躇もなく会社に有給申請をし、何の葛藤もなく今日のアポイントの延期をお客様に申し出た。
子どもが熱を出すと、どうしても私が今日やらなければならない仕事でも入っていない限り、私が休んでいる。
そして、どうしても「私」が「今日」やらなければならない仕事など、突き詰めて考えればそこまでない。
「私」か「今日」のどちらかは、業務を一人で抱え込んでなければ、たいてい都合がつくものだ。

鼻水がひっきりなしに出て咳込み、ぐずる次女をあやすのに若干いらいらしながらも、おおむね穏やかな気持ちで突発的に生じた休日を過ごしている。
そろそろ夕飯の買い出ししないと。あぁ、でもピーマンと玉ねぎ、卵に鶏肉が都合よく余っているから夕飯はオムライスにでもしよう。よし、買い出しの手間が省けた。
13時から15時までなかなか寝付けなくて、ずっとぐずっていた次女もようやく寝つき、今日のうちに対応する予定だった業務を1時間で手早くさばき、ちょっと隙間時間が生まれたのでこの記事を書き始めた。



ここまで読んだ人は、私を女性と思っただろうか。それとも男性だと思っただろうか。
答えはどっちでもいいんだけど、最初に思い浮かぶのはきっと女性なんじゃないだろうかと思っている。
あと10年もしたらそんなことが気にならなくなるような社会になっていたら、なんて、ふと思う。



長女が産まれて、育休を取って、仕事に復帰した後は、
周囲から育児が大変だから仕事ができない、任せられないと思われることが死ぬほど嫌で、でもやっぱり子どもの世話をしていない人よりはどうしても突発で休まなければならないことが多かったり、就業時間後や土日に発生する業務や付き合いは遠慮させてもらわざるを得なかった。
仕事自体に穴をあけたり、品質を落としたりということだけは無いように踏ん張ったけれど、
「仕事ができない」「任せられない」
というレッテルをはがすことがどうしてもできなかった。
レッテルを張る人たちは就業時間中に突発で離席しないことはもちろん、就業時間後であっても土日であっても都合のつけられる環境を確保できることが「仕事ができる」ことの必須条件だと信じて疑わないので、どうしてもそれだけはできない私とは水と油だった。「仕事ができる」ことの定義がどうやったってかみ合わない。自分の定義を曲げられないように、他人の定義も曲げられないので、もうこの点は早々に諦めた。

評価されることを諦めた途端、不意に無敵になった感覚を味わった。
どうせ評価されないんだったら、とことんわがままに進めばいいんじゃないか。
仕事も思いっきりえり好みして、その仕事そのものが得意だったり、アウトプットにワクワクしたり、価値を感じるものだけに厳選してしまえ。苦手なもの、気が進まないものは即座にNG。相性の悪いお客様も飲み会も残業も規則のための規則もサヨウナラ。コミュニケーションも持って回ったまわりくどい言い方などせず直球オンリー。自分が仕事に費やす時間の満足度の最大化をとことん追求し、満足度を下げる要因をとことん蹴散らしていった。
すると、まぁ当たり前のことなんだけど、仕事のクオリティは上がりますわよね。お客様のリピート率も高まるから効率良く仕事が集まり、しかも楽しい。年間の目標も軽々クリア。
周囲を犠牲に自分だけやりたい放題かというと案外そう捉えられることもなく、何事も線引きがくっきりはっきりしているので、期待していいことダメなことがわかりやすくてかえって仕事しやすいという謎の評価をいただくこともある。

変な話だけど、育休後の方が仕事してる、って実感が強い。
「世の中で仕事と言われているもの」のうちの「本当に仕事と言えるもの」がいかに少ないことか。
子どもが産まれたことで、業務時間中の「本当の仕事」の純度を高めていくきっかけをもらえたのは、本当にありがたいことだなと思う。

ちなみに冒頭の話に戻ると、パートナーは子供の誕生を機に、基本在宅勤務の仕事に転職をしたので、私が休んだからといって必ずしもワンオペになることは無く、うまいこと看病と仕事を融通してやっています。
私が呑気なことを言っていられるのも、パートナーの協力あってこそ。
様々な事情によって叶わない人もいるのだろうけど、基本子育ては一人でやるもんじゃない。一人だと途端に地獄ですよマジで。
ツーオペにできる余地があるのに、何の工夫もせずワンオペをパートナーに押し付けている人は再考求む。
あなたの「本当の仕事」と呼べるものが、あなたの勤務時間のうちの一体どれほどなのか。
圧縮して純度を高めたら、残りの時間は家庭にオールインですよ。
さて、まだ寝ている次女のことはパートナーに委ねて、長女を迎えに保育園へ行こう。


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by オリックスグループ