un deux droit

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テレワーク無くなるの嫌すぎる

当社では2週間ほど前から原則自宅勤務という運営が続いている。

社長から2月末に発信された通達の要旨は以下の通り。

 ■新型コロナウイルス対策

政府による大規模集客イベント自粛要請に呼応して、Jリーグやラグビ ー・各種コンサートなどが相次いで無観客試合や延期などの決断をしました。

その背景として、例えば東京オリンピックが中止になった場合の影響は計り知れないものがあり、この1~2週間で封じ込めを行なうことが、社会的使命であると考えます。

また政労使会合においてテレワークや時差出勤要請があったため各企業労使も緊急対策を検討しています。

わが社も、微力ながらこの社会的使命に呼応して、可能な限り在宅勤務や時差出勤などに協力しようと考えるに至りました。

つきましては、明日以降には顧客へアナウンスを行い 「3/2~3/15までの間、可能な限り電話やテレビ会議による手法に切り替えて在宅勤務やテレワーク、時差出勤、直行直帰にトライする」ことにします。

従業員の安全確保ではなくて、オリンピックのためかい!と従業員一同がずっこけたのはともかくとして、江戸時代の封建体制が社長の脳内にインストールされていたおかげで、安倍さんの一声に勝手に過剰反応してあっさりとテレワークが開始された。これまで社員会を通して散々テレワークの必要性を声を枯らして訴えてきたにもかかわらず一ミリの共感も示さず「いやおれ徒歩で通勤できるからかんけーねーし」と鼻くそほじってた社長が、こんなにあっさりとテレワーク導入するとは…と空しさを覚えなかったわけではない。政労使会合の視界に当社など入ってねーよ…しかし、とりあえずもらえるもんはもらっとけとばかりに、蜘蛛の子を散らすように従業員は各々自宅に引きこもった。

結果はお察しの通り、従業員満足度は激上がりである。意味不明な通勤ラッシュを回避でき、各々ランニングやヨガに勤しみ、エスプレッソコーヒーなどを堪能しながら優雅に仕事をできている。すべての行動が必要かどうか基準で決定される。

この訪問は必要か。必要だが移動して出向くのは不要。電話で良し。メールで良し。テレビ会議で良し。

この会議は必要か。全員は不要。必要なメンバーにだけテレビ会議の案内を出せば良し。参加するかどうかが一人ひとりの能動的なクリックに委ねられている快感。

全員の9時出社、朝礼、全員参加の部署会議、対面するから生じるスメルハラスメントは全て不要だった。わかりきっていたことが本当に体現されるというのは何とも心地が良い。

しかし、社長がこの環境に最初に音を上げた。自分の城たるオフィスに部下がほとんどこない。自分が下々の者を遣えているという毎朝味わっていた快感が得られない。スケジュールを見ると社長はこのテレワーク期間も毎日出勤していたらしい。涙ぐましい。

TDRは休園を延長したのに、当社のテレワークは延長しないらしい。

従業員は阿鼻叫喚の様相。

殿様が自分の権威を確認したいがための参勤交代。

いい加減討幕するしかないぞこれ。