un deux droit

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ゾンビ企業

年度末になると、いつも悩む。

予算はいつも余裕でクリアしている。しかし手ごたえがない。

毎年同じことの繰り返しで、お客さんも自分も進歩が無い。

営業のための営業。購入のための購入。

何一つとして世の中は良くなっちゃいない。

もっと効率的で効果的な営業の仕方はなかったものか。

欲を言うならば、単に売上だけでなく、本当にお客さんのためになって、自分の成長にもつながるような仕事の割合をもっと増やすことはできなかったのか。

そして、こっちからあれこれ仕掛けなくてもお客さんの感度が高まり、自分への信頼も高まり、もっとチャレンジングな期待を相談してくれるようになれたのではないか。

また一年闇雲に終えてしまわぬようにと、これまた闇雲に営業本からネタを漁りまくる。

営業なんてなくなる。インサイドセールス。RPA。なるほど。

不安は煽られる一方で、何から手を付けていいのか皆目見当がつかない。

見当がつかない時点でもう不要の人材なのかもしれないと無限のマイナス思考ループに突入する。

それでもめげずに、一つ一つの事柄を丹念に検証していく。

そしていつも一つの結論にたどり着く。

 

お客さん、どこからも購買してないやん。

つまり、自分たちが提供している価値を、よそのどこからも購買していないお客さんがほとんどなのだ。

せめて自前でやっていてくれたら比較して優位性の勝負に持ち込めるけど、そもそも課題意識感じてない。

そうなると、おそらくいくらwebマーケティングをしかけてもクリックしてくれない。

そういうの欲しかったんだ!とどうやってもならないからだ。

サルにパソコンを売るようなもんで、まずは言語を習得させてから、文明を作って、倫理観を作って、高度な欲求を習得させて、ようやくコミュニケーションの効率化の話になる、みたいな。

効率化もくそもなく、まずは石投げつけられないように何度も接近してコミュニティに受け入れてもらう、みたいな気の遠くなる無意味な日常を繰り返すところから始めなければならないのだ。

そんな面倒なことをやりたい人なんてそうそういない。

だから競合もいない。

こういう中小企業、日本にはたくさんある気がする。

仕組みが出来上がっちゃって、ニッチで価値の低い商売で完結しちゃってる感じのやつ。

潰れない代わりに誰からも興味を持たれず、買収されたり競合に駆逐されることもない。

こういう仕事から楽しさを味わうにはむしろ徹底的にガラパゴス化していくしかない。

フィールドワークみたいなもんだから、どんどん自分の興味本位に突き進んでいくよりほかない。

それが嫌ならさっさと辞めた方がいい。