un deux droit

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時間は思ったよりゆっくりと進んでいる

子育てをしているとイライラすることが多い。

いつまでも着替えない。

いつまでも遊んでいる。

いつまでも寝付かない。


無数の『いつまでも』に振り回されるうちに、ひょっとしたら自分の方がおかしいのではと思い始めた。

自分が日常を生き急いでいるだけで、本当はもっとゆったりと時間というものは流れているのではないか?と。


自分が生きてきたこの約30年、本当にいろんなことが便利になった。

欲求が生じてから満たされるまでのタイムラグが本当に短くなった。

欲しいものも話したい人も行きたいところもクリック一つで簡単にアクセスできる。

そんな生活にどっぷり浸かっているうちに、いろんなことが待てなくなった。

ウィキで概要がわからないことはめんどくさくなって理解することを放棄し、分厚い本や長い映画を敬遠し、意思疎通の手間がかかる人を回避する。

不快に耐える持久力がどんどん失われているのだ。

『即決中毒』に陥っているとも言える。


そのことに気づき、脊髄反射でイライラした時は、「本当に自分はこのことが待てないのか?」と自問すると、どれも「待てる」ことばかりだった。

変わらない信号、注文してからなかなか出てこない料理、終わらない長話。

まぁ万事そういうもんじゃないかと。本当はそれだけ時間がかかるものなのに、インターネットやらのおかげで時間の速度の感覚が狂ってしまっただけなんだ。

仮にすべてが最適化されて圧縮できた時間を使って、何をしたいのかと問われればどうせスマホをいじるくらいのことでしかない。

それならば埋まらない隙間時間をどう気分良く過ごすかに頭を使った方が有意義だ。

ゆっくり運転し、景色の変化を楽しみ、コーヒーを味わい、無駄話に花を咲かせる。

そうやって一秒一秒の進みに自分の生活スピードを合わせていく。そうするとなんとも豊かで心地よい日常の完成だ。

そのペースで生きていると、子供の思考や行動、成長がゆっくりと着実に進んでいることがようやく見えてくる。その着実な歩みが愛おしくも思えてくる。

本来の時間の進む感覚を取り戻したことが、自分が育児に携わって得た一番大きなことかもしれない。

四月から仕事に復帰するけど、このことを忘れないように気をつけたい。